【「ブギウギ」第15週 第68回 戦後編には、悲しみを乗り越える明るさとパワー蓄積が必要】
戦後編には、スズ子にとっての最大の悲しみのエピが控えていますから、それを乗り越えるだけのメンタルの力をつけて置かねばなりません。今週・来週初めにはそのためと思われる仕込みが詰まってる可能性が高いです。
小夜がウナギにこだわって宝くじを買い込む、チョコには目もくれなくなった小夜に米兵が驚いて宝くじを1枚買い足す、で小夜に与える…あたりの展開は、戦後生活描写のストレス軽減のほかに、小夜にとって何か、大きな転機が待つ兆しかもしれません。
敗戦後のインフレは天井知らず、今日の闇市エピの「次に来る時にゃこの値段で売れねぇな」のセリフは伊達じゃない…まあもっとも、去年始めからのこっちの現実世界のインフレもなかなかですが(笑)…復学した愛助がどんどん健康になってくれれば、とスズ子も願っていたでしょうが、現実はその逆の方向にもうすぐ歯車が動き始める…
宝くじで10万当たったら…の会話で、愛助がチャプリンやキートンを日本に招聘して…という話題が出たのは、さすが村山の御曹司らしいところ。ここで演劇人の名が出たことは、このあとのスズ子の「俳優としての」スキル研鑚と、うっすら関わる予兆かと思います。ドラマ的にはもうすぐ、エノケンをモデルにしたキャラがスズ子と関わって来る模様です。
愛助が、日本に本物のコメディー俳優を世界から呼び寄せたい、と語るシーンに、「わろてんか」隼也の昭和10年代前半における「マーチンショウ」招聘を強く主張したエピを思い出します。本作の愛助とはずいぶん違ったキャラ設定で描かれてた隼也、すでにドラマのその時点で「留学から帰って来てた」ことになっており、本物のエンタメを日本に導入したい、と熱弁をふるっていました。このモデルになった「マーカスショウ」は実際に日本での公演を行いますが、その実態はある意味アメリカのエンタメのピンからキリまでのごった煮、玉石混交で、金粉ショーなどの怪しげな(笑)演目も含まれている、いわば「世界を股にかけた大掛かりなドサ回り」のような様相…でも、「駆け出しのころのダニー・ケイ」も一団に加わっていて、日本公演中、急な停電時に、彼がとっさのアドリブで「ろうそくの歌」を披露して場を和ませるなど、非凡な才能の片りんをうかがわせています。
本作はタイトルからしても主にスズ子と音楽を追っかけるドラマとは思いますが、演劇関連との縁もまた、物語の彫りを深くしてくれると確信しています。
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島猫たちへの敬意と感謝を込めて。琉球島猫「フォトセレクション」【琉球島猫百景「琉球弧の島猫たち」沖縄県】(BRAVO MOUNTAIN) - Yahoo!ニュース
プロの写真家の目線が、ネコたちの美しさや逞しさを際立たせています