【「ブギウギ」第15週 第65回 「悲しくない」、と心を覆わねばならない悲しさ】

 

今週は2日間、ここでスズ子、羽鳥、茨田の、戦争と音楽の関わり方に光を当てる週になります。夜来香の歌唱はさすがの一言、うなりました。ミュージカル俳優さんによる歌唱の本領発揮、見事だったと思います。羽鳥はすでに、戦争末期の腐れ切った日本文化の状況、虚勢のドンガラしかなくなった大衆文化の現状に見切りをつけて、すでに次の時代を見据えているように見える。

ブギウギ』第65回あらすじ | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

茨田は有名なエピソードのトレースが始まりますね。明日の歌唱シーンが楽しみ。

明日4日のブギウギ】第65話 慰問で富山訪問のスズ子、りつ子は海軍基地へ 戦時下で活動する中…― スポニチ Sponichi Annex 芸能

そしてスズ子、南方戦線で夫を失った女性、その悲しみを歯を食いしばって「悲しくない・誇りに思う…」と語るその表情に、そう虚勢を張るしか精神の水平を保てない底知れぬ悲しみがあることを、視聴者とともに見て取っていました。ドラマのエピが富山であることが何となく正月の震災と重なって切ないですが、戦争の苦しみはさらに人の心を根底から傷つけている…

連続テレビ小説「ブギウギ」第65話。富山の旅館・客室にて。スズ子(趣里・左)のお膳の芋を食べる娘に「贅沢は敵」と怒る女中の静枝(曽我廼家いろは)(C)NHK―  スポニチ Sponichi Annex 芸能

残念なことに、2024年の現代においても、「あれは間違った戦争ではなかった」、と主張する虚勢がネット上を中心にのさばっている現状を見ると、そんなもの信じ込まされてネット投稿にトチ狂ってる方々が気の毒に思えてきます。そのまんま、プーチンが今のウクライナへの軍事侵攻を「大祖国戦争パート2」と言ってるのと同じ構図です。ま、自分の国や戦争の名前に「大」をつけること自体、ものすごくうさん臭い。「大東亜戦争」とかね。

 

茨田は「海行かば」を歌うことを拒否していましたが、あの歌、そもそもは万葉集の大伴家持の歌、大伴家内に朝廷に対する謀反の不穏なうわさが流れていることを知った家持が、「そもそも我が『大伴家は』、野に海に、時には死骸をさらしても天皇家をお守りする誇りある使命を果たしてきた家柄ではないか!」と「謀反を戒め一族の団結を呼びかけた」、極めて私的な感情を歌った歌、それを明治以降の軍国主義増大の果てに「国民みんな天皇のために死んで死骸の山になれ」というニュアンスに「すり替え」たのがあの荘重なオーケストラ伴奏をつけた「海行かば」…

 

なんというあさましい、そして浅はかな『すり替え』文化…こんなものバカらしくて付き合ってられないよねぇ羽鳥先生。ま、この手のすり替えは「君が代」だってそうです。本来恋の歌を…

 

おっと、脱線し過ぎになりやした。明日の音楽もまたじっくり、視聴してゆきたいものです。

 

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床をじっと見つめて“独特な座り方”をする猫 「考え事でもしてる?」ようなポーズが可愛い!(ねこのきもち WEB MAGAZINE) - Yahoo!ニュース

どの角度を切りとっても、ネコはかわいいです(笑)

独特な座り方をする銀ちゃん