近頃の母は、遠い昔…まだ母が子供だった頃の話しばかりしています 今日も一緒にご飯を食べていましたが…
昨日 夕方の情報番組で、ある一枚の古い写真を元に、兵藤大樹さんというお笑い芸人の方が、今はその場所がどうなっているのか?…を探し出して、現在のその場所の写真を撮る…というコーナーがあるのですが、その場所が新開地(神戸市)の古書店でした残念ながら、ロケの日は その古書店はお休みの日で、当時のお話しはお聞きする事はできませんでしたが、昔をよく知る方から 昔の新開地のお話しは伺う事が出来て、無事に写真も写せました 母はその番組を見て、まだ母が子供だった頃の記憶が蘇ってきたみたいで、私や孫達に 当時の新開地の様子を 一生懸命語っていました それは母の生きて来た歴史でもありました✨昔 新開地は、三宮よりも 遥かに栄えていて、神戸一の繁華街だったそうです 昨日見た写真には、「湊川温泉」もバックに写っていて、そこは 今のスーパー銭湯のように、それはそれは広くて、いくつもの種類の温泉があったそうです。「お芝居も見れて、母親は(私のおばあちゃん)いつもマッサージもしてもらっていたわ!」と、母は懐かしそうに 当時の思い出を語っていました新開地には、「聚楽館」というところもあったそうで、(1913年に開館。豊臣秀吉の聚楽第にちなんでつけられた 複合施設だそうです。東京の帝国劇場を模して作られたそうで、映画や演劇を楽しむ事が出来たそうです。運営は松竹)「両親やおばあちゃんとよく映画を見に出掛けていたわ。とても楽しかったわ」と、今はない当時の新開地の様子を語っていました
昔、新開地には たくさんの映画館があったみたいですね あの「さよなら さよなら さよなら…」でお馴染みの、日曜洋画劇場の案内役の「淀川長治さん」も新開地の近くで生まれて、たくさんの映画を観て育ったそうですね。新開地には、映画の街だった頃を偲んで、チャップリンのオシャレなモニュメントもありますまたそれは 次回、新開地をぶらぶらした時に 撮影して来ますね
私は湊川温泉も聚楽館も知りませんが…当時の神戸の人々の 一番の娯楽がそこにあったのでしょうね母は「1日遊べた」と話していました。
そんな昔の事ばかり話す母に、姉が「近頃、私らが生まれてからの話しが出てこないやんか!」と、ぼやいていましたが…多分 母にとって、配偶者である父が亡くなった事によって、結婚後の事は 自分の中で一応、一区切りしたのではないでしょうか? 子供の頃の母の、周りにいた多くの人達(両親や、祖父母、おじさん、おばさん、従姉妹や従兄弟…などなど)が、今はもう遠いお空の彼方に帰ってしまっていますそんな身近な大切な人たちを偲びつつ…昔を懐かしむ母の気持ちが 私にも分からないわけではありません。
それに、多くの方がやはり、結婚後の日々よりも、子供時代の方が 一番幸せだったのではないでしょうか?(大きな声では言えませんが…私もそうです子供時代の方が、たくさんの大人に見守られて、うーんと幸せな日々でした)
父や母の昔のアルバムとかを見ていて、この方はどなたかな?…とか、あれこれ聞きたい事も沢山ありますが…父は今は亡くなり、もう聞きたくても聞く事が出来ませんでも、幸せな事に、母ならまだ元気で生きてくれていますだから、昔の話し✨いいではないですか!「お母さん。もっとたくさん話して!たくさん聞きたい」というのが 私の気持ちです