主人公・翔子は、幼い娘を事故で失い、

夫とも別れ、ひとりで暮らしていた。 


ある日、テレビから流れるニュースに翔子は釘付けになる。 

義理の兄が、2人の人間を殺してホルマリン漬けにしていた罪で逮捕されたのだ。 

既に他界した姉との間には、

ひとり息子の良世がいた。 


良世を引き取ることになった翔子だったが、 

話すことや触れることを拒むような良世の態度や 理解不能な残虐さに、

疑心暗鬼に囚われていく。 


良世は人々が口にする「悪魔の子」なのか。 

良世の中にも義兄と同じ悪魔の血が流れているのか。 

翔子は良世を思う気持ちと恐ろしい気持ちの間で揺れ動く。 


というお話。 


重かったねー 

翔子と一緒に、私もグラグラしたねー 

こうではないのか? 

いや、こうかな? 

とかっていろんなパターンを考えながら読んで、 

最後にそうか……ってなる。 


 いろんな意味での、愛の物語だなと思います。