自分たちを捨てて出ていった父親、
重度のアルコール依存症のために何度も入退院を繰り返す母親、
下の弟を殺したとされる弟。
複雑な家庭に育った美緒は心を閉ざしていたが、
母親の従妹の薫や、元検事の永瀬との交流の中で、少しずつ変化していく。

美緒と同じように薫や永瀬も後悔や苦しみを抱えていることを知り、
美緒は彼らを理解するために、
そして自分の過去との決別のために、
謎を調べ始める。

というお話。

読んでて辛くなるくらい、みんなが理不尽な想いをしてて、
でもそれぞれ自分の中で折り合いをつけたり覚悟を決めたり。

「赦し」がテーマなのかな。
美緒はまだまだ赦すことはできなさそうだけど、
心を開ける相手ができたことはよかったな。
ハッピーエンドとまではいかないんだけど、ハッピーになれるかもエンドです。