「ユリノキ」、「サクラ」の葉を押し葉にし、
その葉に般若心経を書くことを数年前から続けている。
来春早々に拾った木の根元に粉砕し戻している。
これらの葉が散り始めたころにできるだけ色の異なる葉を集めたが、
どれも少しずつ変色し木の皮のようにパリパリになっている。
私にしてみれば、ちょうどよいあんばいなのである。
枯れ落ちた葉に葉脈がくっきりと浮かんでいる。
葉脈は水分や栄養分を葉の隅々まで送り込む役割をする。
落ち葉となってその役割は終わったが、土に還るまでの間、
私のわがままに付き合ってもらっている。
それが、これらの写真である。
字は書きにくいが、下手な字でも一応懸命に書いた。
多くの葉の中から縁があって手に入った数枚である。
愛おしさも芽生えてくる。
たかが落葉、されど・・・である。




文・写真/ 渡邉雄二
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