ひょんなことから介護、訪問看護リハビリの世界に入ることになった僕。

この世界に入門してまだ4か月ちょっと。

分からないことだらけの毎日。

先日も簡単そうで難しい問題に直面した。

 

それは

 

『ケアマネージャーはどこまでが仕事なのか?』

 

というものだった。

 

そもそもケアマネージャーは

要支援を一件担当するといくら、要介護を一件担当するといくら

というような

抱えている件数によって保険制度によって収益化が図れるようになっている

(たぶん…)

 

ので

大体のケアマネージャーは、

要支援を5~8件ぐらい担当し、要介護を30件ぐらい担当し、

収益化を図っているよう僕には見えている。

(何せ、いっぱい担当すると今度は減算と言って件数あたりの金額が減る)

 

とは言っても、

実務としてケアプランを作成したり、利用者さんのお宅を訪問したり、

そのご家族さんと面談したりとこれだけやるのでも大変なのだが、

当然ながら、

 

利用者さんが受ける訪問診療の折衝をしたり、

利用者さんのためとなる商材を紹介したり、

利用者さんが入る施設を案内したり、

 

と利用者さんのためにやってあげる仕事が加わり、

尚且つ、

一人ケアマネ(独立してひとりでやっている方のこと)でなければ、

会社の上司や部下とのコミュニケーションや教育問題なども含まれる。

まぁ、当然といえば当然だが、

 

もうめちゃくちゃタスクが多い仕事でホント頭が下がる<(_ _)>

 

あ、レセプトもしている。

月初めには(これも当然といえば当然)。

 

そして、

この業界に入って僕がもっとも驚いたことは

ケアマネージャーという職種は、

 

『収益を追従できないような制度設計がなされている』

 

ことだった。

 

どういう事かというと、

例えば、

難聴の利用者さんがいたとする。

その方が補聴器をケアマネージャーに相談したとする。

そうすると、

ケアマネージャーが補聴器を探してあげて

利用者さんにプレゼンをし、

利用者さんは補聴器を購入したとする。

 

もちろん、

利用者さんからするとめでたしめでたしとなる。

もっとめでたいのは、

補聴器会社さんは売上が立ってめでたしめでたしだ

やったーーー!!!

(他社の従業員さんが宣伝してくれるのだからスゴい話だ)

 

しかし、

この時ケアマネージャーさんは補聴器会社さんから

フィーを1円も貰ってはいけない。

 

(・・?

 

でも、

それが介護保険制度だ(と僕は言われた)。

 

ここに僕はめちゃくちゃ驚いた。

スーパー驚いた!!!

 

だってですよ、

介護業界ではこれが日常なので誰も驚きはしないけど、

他業種から来た僕からしてみたら、

 

『アフィリエイト』

 

といったネット上での顧客誘導をした場合のフィーの発生のさせ方や

 

『売上手数料』

 

といった補聴器メーカーがケアマネにフィーを戻す

などの仕組みなんて世の中にいくらでもあるはずなのに、

というか、そんな仕組みで世の中は回っているのにもかかわらず、

そうした仕組みが制度に装備されていないことにビックリしたのだった。

 

これだけ資本主義の世の中になっているのに、

ケアマネジャーさんは、

保護司(祖母は50年勤め上げた)といった無給(若干の経費は出るが)とまではいかないが、

 

だれかのために身を粉にして働く職業

 

だったわけだ。

知らなかったとはいえ、知ったときは恥ずかしくなった。。。

 

ただ世の中はいろんな考えを持つ人がいるので、

 

フィーを得てはいけないケアマネージャーさんを活用し

自社の製品を売ろうとしたり、施設に入居させようと画策する

業者も少なからず存在する

 

でも、

ケアマネージャーさんの多くはそんな画策を知らずに

ただ利用者さんのために自転車を漕いで街を疾走している

雨の日も風の日も暑い日も寒い日も

 

本当に頭が下がる<(_ _)>

もうただただ頭が下がる。

 

先日は、

とある診療所の地域連携室との折衝中に

 

『介護タクシーを手配してほしい』

 

と言われたそうだ。

もちろん手配すればいい話ではある。もちろんだ、人の善意としてね。

 

しかし、

ケアマネージャーさんはタスクが多い。

 

介護タクシーがすぐ捕まれば良いけど、

一軒二軒と電話しているとあっという間に10分20分と時間が過ぎる。

 

本当に頭が下がる<(_ _)>

ただ頭が下がるのだ。

 

僕には当然だが制度は変えられない。

 

だけど、

企業としてケアマネージャーさんに何かを戻せるような

そういう仕組みは構築したい

そういう風に思っている。