通い亭主
相棒が二階の介護個室に入居してから五ヶ月が経った。
25㎡の部屋だから、持ち込める家具にも制約がある。
その日の体調次第だが、歩行器だけで無く、最近は車椅子の使用比率が高いので場所を取る。
食事は基本は同じ介護階にあるレストランでの食事だか、体調が悪ければ部屋に食事を運んでくれる。
以前から飲み込みが悪くなっていたのだが、先月中頃から身体の揺れが止まらず気にしていた「誤嚥性肺炎」で半月ほど入院した。
退院後の症状により、誤嚥防止の為に食べやすくした普通食の主菜や副菜を1/3に切った「カット食」や、飲み込めみしやすくした「刻み食」にも対応してくれるので、最初は「刻み食」から始まり「嚥下テスト」を通過して今は「カット食」になった。
困ったのは朝食だ。
施設の性格上、調理後一定時間を経過した食事は提供してはならない・・・との規則がある。
朝6時頃に、この病気には重要な薬を飲まなければならないので起こされる。若い頃ならコテッと寝られたのぬに、年齢を重ねた人なら判るでしょう。再寝したくてもなかなか寝られない。
朝食の提供時間と生活サイクルが微妙に違う。それに加えて朝食メニューの好みが違うし、食べる量が少ないので自前の朝食をしたい・・・となる。
狭い部屋だから持ち込める家具も限りがあるので冷蔵庫等は極小の物だから、入れる食材にも相棒のご要望には到底及ばない。
特にフルーツ類は林檎、バナナ、グレープフルーツ等多岐にわたるるし、ヨーグルトも何種類かの好みがあり・・・仕方がないから七階の私の居室にある大型冷蔵庫に蓄え、前夜にご希望を聞いて毎朝、通い妻ならぬ・・・通い亭主状態が続けく。