映画 「ロビンフッド」 | 面怒宇九斎のブログ

映画 「ロビンフッド」

年齢によって観る映画も変わってきますよね。息子が子供の頃「波動砲発射…」なんて映画を観たけど、今更ね~子供連れに「ノルウェイの森」は観ないだろう。この映画なら子供連れでもOKですね…。



【勝手に評価】 ★★★★★

(人によっては評価が低いでしょうが、私としては娯楽映画として十分お金を掛けた大作だと思いますね)


監督:リドリー・スコット
脚本:ブライアン・ヘルゲランド

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出演:ラッセル・クロウ、ケイト・ブランシェット、マーク・ストロング、オスカー・アイザック、マーク・ルイス・ジョーンズ、マーク・アディ、ウィリアム・ハート、ダニー・ヒューストン、アイリーン・アトキンス、マックス・フォン・シドー、マシュー・マクファディン、ケヴィン・デュランド、レア・セドゥ、スコット・グライムス、アラン・ドイル

【感想】

l 好き嫌いは人それぞれでしょうが、ラッセル・クロウは理屈抜きで好きな役者です。アカデミー作品賞の「グラディエーター」より、「LAコンフィデンシャル」や「アメリカン・ギャングスター」の様な役どころが似合う。

l 好きと言えばケイト・ブランシェット。美人かどうかは主観の問題だが、知的な高貴な役として「エリザベス」…良いですね~。知的なイメージに加え、この映画では騎士に扮して颯爽と「ワォ~恰好いい(単なるミーハーです)」

l 脇も良いですね…冷静沈着な摂政サー・マーシャル役のウイリアム・ハート、盲目ながら息子の敵に立ち向かうサーログスリー役のマックスフォン・シドー…渋いですね~、いいですね~、ため息が出ちゃう。

l 高速度カメラで矢が弓から放たれる絵はなんとも言えぬ美しさ。ロビンがゴドフリーに放つ矢も美しい放物線を描いて…このくらい正確にショット出来ればベタピンでバーディーも容易なのだが…。(何の話じゃ)

l 上陸作戦のフランス軍に崖の上から放射状に放つ弓矢の雨…美しい絵だな~。

l 衣装なんかも本物らしさが良く出ている。ロビンがログスリー家で風呂に入るシーンで衣服を脱がしてもらう時、下には鎖帷子を着込んでいる場面…両手で大きな剣を打ち下ろす様な戦闘ではこんなにも重装備で…腰が痛いだの何だのと言ってる私なんぞ、真っ先にヤラレチャウナ~。

l イングランド地方の中部ノッティンガムにあるシャーウッドの森…映画では美しいな森だな~と感心。「イギリスじゃ無くてNZ辺りで撮影したのでは」と相棒が言うので調べてみた。「シャーウッドの森」は保護地域となっていて撮影不可ということで、ウエールズ地方の国立公園での撮影だそうだ…国立公園で撮影が許可されちゃうんだ(スゴッ)…来年行けるかな、イギリスでのドライブ旅行。

l この頃のイギリスとフランスの関係は複雑で今の領土感覚で見ると間違えるらしい…(どなたの文献か忘れたので失礼します)…1154年に戴冠したヘンリー2世は、イングランドはもとより、フランスのノルマンディー・アンジュー・メーヌなどの領土を相続し、フランスのほぼ3分の2の領土を支配していた。

l 映画に登場する息子のリチャード王は在位10年の間でイギリスに居たのは僅か6ケ月で、大半は十字軍としての遠征とフランスの領土維持に奔走していた。ヘンリー2世の息子でありながら兄達に領土が譲渡されたジョンは譲られる土地は既に無く「欠地王」とも呼ばれていたそうです。

l リチャードが王位につくと、ジョン欠地王はその不在を利用して陰謀を企て、みずから王位継承者となった。そして、リチャードが戦死すると、リチャードが定めた王位相続者を無視してついに王位についた…この辺りの背景は史実であり、それを知った上で映画を観ると「ウムウム」と納得してしまう。

l ちなみにジョン国王の時代に対フランス戦で敗れ、150年以上統治していた大陸の領土を失い、現在のイギリス領に止まったというのは、映画で描かれる様な王では当然の帰趨とも思える。

l ロビン・フッドは架空の人物だそうです。しかし、中世イギリス史、いやヨーロッパ史を語る上で、社会的・歴史的背景が義賊的なロビン・フッドという人物像を生み出したと見るべきでしょう。

* エンドロールの前の主要スタッフ・キャストの紹介画面は、油絵風の凝ったもので楽しいものだった。


【お勧め度】 ★★★★★(娯楽映画として)


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【物語】

12世紀末。十字軍の兵士としてフランスで戦っていたロビン(ラッセル・クロウ)は、イングランドの騎士ロバート・ロクスリー(ダグラス・ホッジ)の暗殺現場に遭遇。

ロバートの遺言を聞き入れ、彼の父でノッティンガムの領主であるウォルター(マックス・フォン・シドー)に剣を届ける役目を引き受ける。ノッティンガムでは、ロバートの妻マリアン(ケイト・ブランシェット)が10年にわたって夫の留守を守っていた。

ウォルターはロビンに、ロバートの身代わりになってこの地に留まってほしいと提案。このままでは後継ぎのない領地は国に没収され、マリアンも住む場所を失ってしまうという。ロビンはウォルターの提案を受け入れ、次第にマリアンはロビンに対して心を開いていく。

そんなある日、ウォルターから、彼が万人の平等な権利を求める自由憲章に署名した貴族のひとりであることを知らされたロビンは、ウォルターの代理として、貴族たちの会合に参加する。その席でロビンは「我々が求めているのは法に守られた自由だ」と自由憲章の理念を説き、ジョン王(オスカー・アイザック)は自由憲章の発行を約束。

貴族たちはイングランドの旗の下でフランス軍と戦うことに同意する。だがその頃、ジョン王の重臣でありながらフランス王の手先としてイングランドを内部崩壊させようとしていたゴドフリー(マーク・ストロング)の一軍がノッティンガムに襲来。ウォルターは帰らぬ人となってしまう。

ドーバー海峡ではフランス軍の大艦隊が攻撃を開始。イングランド連合軍が海岸線を埋め尽くす中、実践の指揮を執るロビンは、射手兵部隊を高台に配備。フランス軍めがけて矢の雨を降らせ、大きなダメージを与える。

そこへ鎧兜を着けたマリアンが現れ、彼女の毅然とした表情に決意の固さを見てとったロビンは、「攻撃に加われ」と命令、マリアンは義父ウォルターを亡き者にしたゴドフリーめがけて馬で突進していく……。