そう言うと黒服は私の頭を撫でてきた。
私は男の人に頭を撫でられるのが好きだ。
安心する
黒服はそのまま私を抱きしめて押し倒した。
私 「好きよ…」
黒服「嬉しいよ」
『好き』の大安売りだ。
ちょっと好意があるくらいで『好き』と言える自分。
自分の気持ちに逆らったある種の自傷行為。
こんな風にむちゃくちゃになっている最低な自分が好きだ。
そのまま黒服と2回した
黒服のはデカイという噂があったが、普通に感じた。
噂は嘘だったのか、それとも私がたまたま今までデカイ人ばかりに当たってきから黒服のを普通だと感じたのか…。
2時間くらい寝て、帰る準備をした。
黒服はずっと家にいて欲しいと言ってきたが今日は学校へ行かなければならない。
黒服は駅まで送ると言ってくれたが、一緒に朝の街を歩く気になれなかった。
一人で駅まで歩き、電車に乗ってそのまま学校へ向かった。
「おーナギタぁ」
大学の研究室に着くと仲間が笑顔で迎えてくれる。
私 「おはよう」
仲間「来るの遅かったね。次図書館に文献探しに行こうよ」
私 「…うん」
仲間「どうした?元気ないね?」
私 「大丈夫。ちょっとお手洗い行ってくるから待ってて!」
仲間「うん」
仲間のその笑顔に涙が出た。
私はどうして変われないんだろう。
暖かい仲間や教授がいる大学院というこんな素敵な場所を見つけたのに何故まだ男や酒を止められないんだろう。