選択的夫婦別姓は、単純な話ではない。
選択的なんだから、今まで通り同姓がいい人は
関係ないだろうと思ってるかもしれない。
「家族とは同一姓であるべき」という
凝り固まった精神論だけの問題だ…と。
もちろん、そういう事を言ってる人もいるのだけど
大事なのはもっとシステム的な問題なのだ。
日本のシステムは夫婦が同一姓であることが
前提で作られている。
この前提を変えるということが
どれだけコストとリスクがあるのか
理解出来ているのだろうか?
中でも戸籍の問題は大きい。
今の時代、戸籍なんか不要という意見もあるが
では戸籍をなくした場合の社会的混乱まで
想像出来ているのだろうか?
そして、もっと怖いのは
まだ見えていない問題点が眠っていることだ。
単純に名前はそのままで籍だけ家族になれる
…なんて簡単な話ではいのだ。
そこまでのコストとリスクを負ってまで
進めなければいけないことなのか?
現実的なのは高市案といわれる
旧姓併記を認めて、なるべく不便だけを解消しよう
というアプローチだ。
もちろん、役所の手続きや
銀行、クレジットカード、勤務先での旧姓使用手続きなど
めんどうな作業は変わらないが
ある程度の問題はこれで解消出来る。
それでも、個人の尊厳、アイデンティティが
…って結局は精神論の話になる。
反対派も賛成派も行きつくところは
考え方の問題なんだよ。