僕が初めて「アラブ首長国連邦」という
国を知ったのは40年以上も前のことだ。
建築設計師だった父が
「アブダビ国際空港」の建設の為
アラブ首長国連邦の首都アブダビに
長期滞在することになったのだ。
当時、アラブ首長国連邦なんて国は
誰も知らなくて、UAEなんて呼び方もされていなかった。
「アブダビ」といっても
「なにそれ?」というくらいの知名度で
僕の周りでは、誰も知らない
全く正体不明の国だった。
父のアブダビ出張は2年間。
僕が小学校の1~3年生の頃だ。
今だと2年なんてあっという間だけど
小学生の頃の2年は本当に長いんだよね。
当たり前だけどネットなんか無いし
国際電話は高くて掛けられないし。
通信手段は手紙でのやり取りに限られる。
改めて今、父親の立場になって考えると
なんの娯楽もない途上国だった場所で
2年も過ごすって大変だっただろうなぁ。
まして、一番可愛いさかりの
小学生の子供2人を置いていくわけだから
寂しさもあるし、何より心配だしね。
日本に残された母親にしても同様だ。
資料によると、アブダビ国際空港は
1982年1月に開港したとのことだった。
いつか父が携わった空港を
見に行けたらいいなぁ。