映画「罪の声」は、グリコ・森永事件を題材とし
たフィクションである。
原作は未読だけど
野木亜紀子の脚本が原作の良さを
存分に引き出しているのが伝わってくる。
とにかくテンポが良くて
それでいて解りやすくて
グイグイと物語に引き込まれる。
当時の事件にも使われた子供の声に
焦点を当て、未解決部分を見事に
埋めていく内容は圧巻だった。
真相はこれなんじゃないの?
…と思わせるくらいの完成度だ。
知っている人生と知らなかった人生。
巻き込まれただけの子供の人生の対比を
丁寧に描くことで
とても考えさせる作品に仕上がった。
これこそ、大人のエンターテインメント。
見て良かったと思わせる映画だった。