巻夫婦の話はなんとも切なかった。
夫婦たって、他人なんだから
全ての価値観が同じなんてあり得ないのだけど
それでも同じ価値観を求めてしまう。
それは、好きな人と楽しみを共有したいから。
一緒に楽しい時間を過ごしたいと思うから…。
相手の価値観を否定せずに認めてあげることも
大事なことだけど
何も言えずに全てを受け入れてた旦那(宮藤官九郎)は
疲れてしまったように思う。
女の人は、この旦那に対してイラッとするだろうけど
(もちろん、この旦那はダメダメなんだけど…)
僕は、真紀(松たか子)に対してもイラッとした。
ホントに旦那さんのことが好きだったのだろうか。
旦那さんの大好きな詩集を
読みもしない上に、鍋敷きに使う。
映画を見ながら「いい人?悪い人?」
…なんて聞くことに、
旦那がいい顔していないことにも気づかない。
居酒屋で「愛してるけど好きじゃない」と
言われるまで、何も感じてなかったのかなぁ。
ちゃんと見てあげてたのかなぁ。
ただ、真紀はまだ何か隠してそうで
彼女の話は全て鵜呑みには出来ない気がする。