最近、なぎなたって爆縮的打突だなあ と思ってます。
爆縮というのをご存じでしょうか。
爆発の反対で、反応が進むと体積が減少する事です。
例えば、
- ブラウン管を壊すと体積を減らしながら壊れる (←見た事ありません)
- 潜水艦が深海で圧壊する (← 〃 )
など、レアな現象です。
陸上のスタート、水泳のスタート、剣道の打突、
多くの競技の場合、小さく構えた状態から、大きく広がる過程でスタートや打突が行われます。
非常に直感的で分かりやすいです。
一方、なぎなたは、(前から見ると)前面投影面積最小から、一旦横に広がってから、再び、前面投影面積が最小になる過程で打つという
非常に直感的でない動きを求められます。
この謎動きが、ビジュアル上、肩を開いて(ぺったんこ)打突後のポーズを決めているのではなくて、
肩を開いて(ぺったんこ)になる際の力を変換して動力として使っています。
ゆえに、踏み込みスネや面を打つ際に、打つ前に若干体が前に向くモーションが
入ってから、開く(ぺったんこ)になるのが正解です。
開いて構えた状態から、若干前に向いて、開きなおすって事です。
普通に考えても、時間もかかるし無駄ですねw
時間がかかるので、男子とか(困ったときの私とか)でやりがちなのが、
体が前に進む力の変換+腕力で振り上げるやつです(剣道打ち。これは原理的に、面しか打てません。)
一度前に向くモーションを入れなくて良い分速いし、打突タイミングを調整しやすい(遅れてもどうにかなりがち)な上、
腕力制御が入れれるので、若干のフェイント・遅延もトッピングできちゃいます。
また、この打ちは速いので、相手に返し技をされるリスクも低いのです。到達時間・間合い的に困難になるからです(大会等見る限り上級者でも返すのは難しいので、下がり打ちか抜き技)。
この打ちは旗は上がりにくい打ちですが、打突部位にちゃんと当たってしまえば、カウントには入るようなので、打たれる方は気を付けないといけません。
なかなか厄介です。
暫定対応として、剣道打ちには剣道打ちを返して、とりあえず相打ちキャンセルしておきたくなります。
剣道で剣道打ちする分には、打った後 抜ける前提なのでごちゃごちゃ感は無いのですが、
前に抜けない なぎなた でこれをやると、軍鶏の喧嘩みたいになって、見苦しくなります。
(武道館大会の2試合目がこれになってしまいました。すみません。
分かってたけど、手が無くてw)
じゃあ、なぎなた打ちのメリットは?ってなるのですが、
打てば必ず止まるし、握力は使ってないので、次の打ちがすぐ出せます。
理屈何段打ちでもできて何段でも返せます。また、理屈では即座に反応できます。
ま、何より、打ちっぱなしでなくなるので なぎなたっぽくなって、キレイです(コレ重要w)
なぎなたで剣道打ちする際のデメリットは、足でけって前進する力を変換している関係で、
打突後、自分で頑張ってブレーキしない限り止まりません。(なぎなたは打突時に停止して、下がって残心)
止めても、前に荷重がかかっているので、次の反応が即座にできません。(そこをスネするのが、相手の正しい対応)
あと、いろいろ体にも悪いと思われます。膝とか。
個人的には、一人で人形叩いてる分には、なぎなた打ち出来るんだけど、
実践で前向くモーションを入れ込むってことは、先読み出来てないと駄目ってことなので、
なかなか難しいでございます。そこに剣道面食らうの嫌ですからねえ。