生まれて初めて、ドクターを変えてくれ!と叫ぶ



精神疾患の症状なのか、、
唸りの症状が出ており、そのせいで
嚥下機能が低下し、ペースト食となっている父。
唸り続けることで相当体力も消耗している


原因がわからない
心因的なものか、脳の異常か…
とにかく専門的な検査をと、
めぐりにめぐってやっとたどり着いた大病院。


たくさんの診療情報提供書、問診票、ケアハウスの方がしたためてくれた日頃の様子等々
ありったけの情報を提出して迎えた初診



資料に目を通してないのか?
バカにしてるのか?
なんでそんな威圧的なんだ?
なんでそんな早口なの?
耳、そんなに遠くないです、
そんな叫ばなくても父は聞こえてます!と


途中先生の腕を掴んで「先生、なんか怒ってます?」って聞きたかったぐらい。
その時はそう言えなかった。驚いて。
こんなドクターいるのか、こんな対応あり得るのかと。


もう頭から認知症だろうと決めつけてくるような感じで。
あまりに雑な認知症検査。


父が、何を指示されているかわかっていないのに
はい、答えられない、とパソコンにデータを打ち込み
スコアがこれ、認知症グレー ですね!と言われる。


これでグレー なら私もグレー ですわ!と叫びたくなるほどでした。


こんなドクターに、こんな診察で、
飲む薬をコントロールされたり、これからの治療など、
信頼して受けれるわけない、と

なんだか悔しくて悔しくて。


ドクターを変えて欲しいと相談窓口に訴えにいきました。




私の言うことも遮るような問診

唸りを止めるには薬を増やすしかない、と
丁寧とは言えない説明のみで、父の意思も確認せずに薬が処方され、
まぁ色々調べてみましょうと、精密検査の予約は取ってくれましたが


どうしてもどうしてもどうしても‼️
このままこの病院を去る気持ちになれず…


父も「あのドクターは嫌だ、二度と来たくない」と言い出す始末。


ここで私が感情的になってはならない、と深呼吸。


父が採血などしている間に、居合わせたスタッフに話したら、相談窓口に通されました。


個室で話をきいてくださいまして
泣きました。


藁にもすがる思いでここにきた
ひと月以上まって、やっと突破口が見出せると期待して。


父が認知症なわけない!と受け入れられずに泣いてるんじゃないです
父の人権を無視しているような診察の末に
言われたままに服薬をするのは怖いです
信頼して相談も出来ません
あのデータを元に治療を進めないでいただきたい
もう一度丁寧に、父自身が納得できるように検査し、説明してほしい

そう訴えました。



窓口の方は
「患者さんの意向でドクターを変えることは基本的に出来ません、この件は一度お預かりさせてください、上の者にも報告し、対処します」
と言われました。


釈然としない中、父の心を必要以上にざわつかせてもいけないと、この日はケアハウスに戻りました。


「お疲れ様!どうだった?」と帰りを待っていてくれたケアハウスの責任者の方に一連のことを話すと、
同じように憤慨してくれまして。


大変だったね、でもちゃんと伝えてきて良かったよ、
間違ってないよ、と励ましてくれました。


ケアハウスとしても、薬の副作用として、ふらつきや嚥下機能の更なる低下が懸念されないかなど聞きたいし、と
病院に確認してくれるとのことで、すぐに電話をしてくれました。


後ほどケアハウスの方が連絡をくれて
やはり、ドクターを変えることはできないと言われたとのこと。
患者と家族がここまで言ってるのに強気だね、嫌なら来るなってことなのか…とみんなして気を落としつつ、
ここまで頑張ってきたんだから、検査だけはしてもらおう、と励まされ、そうするしかないか…と腹を括りました。


病院からはこの件はきちんとクレームとしてあげますので、と言ってたと言われましたが、
クレームというか…なんかそれも違うんですけど、、という思いもあったり。
あのドクターも悪気があったわけではないのかもしれない、
罰して欲しいわけでもない


ただ、父に寄り添って、検査、治療してほしいだけ。


帰宅したら夫に話したら
黙って話しを聞いてくれて、


冷静に、出来ることをしようと、
そして、次の診察にまた今日のドクターに会わなければいけないならば、半休を取るから、俺も同席してやる、と言ってくれました。


悔しいかな、
非力な小娘と、認知症ぽい父親という絵面が
なめられたんじゃないかという節も感じたんですね


スーツをバシッときた、40代の男がいれば違うのか…
そんなことでいいのか…

と思いながらも、心強くも感じました。悔しい。



またあのドクターに会わなければいけないのか…と悶々としながらも、気持ちを整えていた翌日。



大病院から電話がありました。
昨日診察してくださった科の、上の者だというドクターでした。
開口一番、うちのドクターが高圧的な態度で診察をし、傷つけたこと申し訳なかったと謝ってくださいました。


被せて怒りをぶつけるような気持ちは微塵もなく
こちらもお騒がせしてすいませんでしたと
冷静に、昨日の診察の様子、その後の父の様子、私が伝えたいこと、お願いしたいこと話しました。


認知症の検査において、
紙を突然見せられて、渡されて、
机もバインダーもないところで、
そのドクターが殴り描いた変な形の図形を短時間で描き写せとか、


何を聞かれてるのか大きすぎる声と早口すぎて聞き取れない中、答えられないと判断されていることなど
私も介護職でした、認知症の検査については無知ではない、あれは納得できない


なによりも、話し出して10秒でこちらの話しを遮るようドクターは信頼できないと、
はっきり伝えました。


あなたの言っていることはごもっともだ、と
患者のリクエストではなく、
診察のために医師の判断で、ドクターを変更します、
と言っていただけました。



半分、そらそうだろ!と思いながらも、善処していただけて、ありがたいです。


とりあえず、安心して診察を受けれる環境に出来たことはよかった。

【どんな出来事からも、良いことを見つける】
小池術を学ぶ中で、癖ついていることです。


この一連の出来事から、得たものがたくさんありました。


私はこう思う!と、毅然と、冷静に(相談室では泣きましたがw)伝えることが出来た


ケアハウスの方々、ケアマネさんが同じ目線で父のことを
考えて、私たちの背中をさすり、励ましてくれた


ここぞという時に、盾になろうとしてくれた夫もいる。


頼れる親族がいない孤独な介護だと思っていたけれど、
こんなにも暖かい手がたくさんあることを再確認できた


そして何より、私は父を守りたいんだ
奥底の私が黙っていれなかった


介護なんて早く終わらせてくれ、
と荒ぶっていたけど、違う。


私は父の人生を守りたい。
自分の人生も守りたい。


しんどいことをあげればキリがないけれど、
父のことは全て外部に任せたい!って思ってたけど、


同居こそしていなくても、私は父の介護をやり遂げたいんだ。


もう少し、戦ってもいいのかもしれない。
もう少し、父と、生きていこう。


してあげているとか
身に降りかかった災難とばかり思っていたけれど


私は、私がやりたいから
もう少し頑張ろうと思う。

無理はしない
頼れるものは頼る

余力を残しながら、頑張ろう。

そんなことを気づかせてくれた出来事でした。
そういう意味では、あのドクターは
大切なことを思い出させてくれた【お陰様】なのかもしれません。


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