あまり書きたいことでも無いし、書いたからって読んでくれた人も、私自身も、気分がいいことでは無いから、気乗りしないのだけどね。
記録としてやっぱり書きとどめておくことにする。
昨日は通院日。
主治医の診察。
その後、抗がん剤(ハラヴェン)の予定だった。
診察の前には血液検査も済ませていたのだけど、その結果に関して何も言われなかったから問題は無かったんだと思う。
訪問看護の話になって、6日から入ってもらう話だったのだけど、先生に来ていただいても、息子は今のところ何も無いので申し訳ないという話をしたら、訪問の病院の営業さんが「それなら6日は白紙にしてまた電話しますね」ってことになったということを伝えた。
それを聞いた主治医は、
「訪問は何も無くても来てもらった方がいいんだよ。息子くんが自宅で亡くなった場合、訪問が入っていた実績が無いと事件として扱われて面倒なことになるから」
うん。知ってる。
でもやっぱり、先生にわざわざ足を運んでもらって、いつも血圧測定とか雑談ちょろっとだけと言うのも実際に気が引ける。
でも、私は断っていないよ。
向こうが考えさせてって言って来ただけであって。
まぁそれはいいとして、息子の前で亡くなった後に大変とか、そんな話をしつこくしないで欲しい。
診察の後、抗がん剤をやるって前回の診察で決めたのに、
「抗がん剤の最中にも死ぬかもしれないよ。このまま何もしないで穏やかに過ごす方がいいと思うけどね」
まだ言ってる。
そんなふうに言われたら、やる本人は怖いに決まってる。
しつこいし、体も声も目もでかいから圧があるし、息子の気持ちを考えたら抗がん剤のお部屋に行くまでの間に涙が出て来た。
後ろから車いすを押しているから息子には見られて無いけど。
息子が抗がん剤を受けている間、診察の時に立ち会ってくれた看護師さんが来てくれた。
「先生、今日はちょっときつめだったから心配にになって」
って。優しいね。
でも以前は何倍もきつかったよ。
前からのボディブローもあって、じわじわと効いてきて、もうダウン寸前。
なんだか全てに疲れちゃった。
この後、ケースワーカーさんか相談室に寄ってって伝言頼まれたみたいだけど、私は前から言っているように、訪問を拒否している訳では無いから、日にちは勝手に決めていいから、今日はこのまま帰ると伝えてもらった。
息子が死ぬ前提で話てくる医師とか、私が訪問を拒否しているのに嘘をついていると疑っているケースワーカーさんとはあまり話をしたくない。
抗がん剤が始まると味覚障害が出るから、今のうちにと帰りは回転ずしに寄った。
デザートを食べている頃から、なんとなく息子の様子が変な気がしていた。
家に着くと案の定、「痛い!痛い!」と泣き叫ぶ息子。
救急車を呼ぼうとすると「抗がん剤が中止になるから止めて!」と言う。
背中を擦ってあげながら、私の弱い精神安定剤を飲ませた。
「ぼく、ちょっとパニックになってたみたい」
そりゃそうだよね。
ずっと死ぬ話とか死んだあとの話とかされないんだもの。
励ます言葉なんて聞いたことも無い。
朝になって
「眠れた?」
って聞いたら、
「なんだか夜中に涙が止まらなかった」
って。
怖いよね。いつ心臓が止まるかわからないなんて言われれば。
「奇跡なんてみんな期待するけど、ドラマじゃ無いんだから絶対起きないから」
どうしてそんな希望をもぎ取るような言葉を吐けるかな。
息子の心を傷つけているのは、病気じゃなくて主治医の言葉だ。
一時も目を離せなくなってしまった。
息子は声もあまり出なくなってしまっているので、緊急時にはスマホ鳴らしてと言ってある。
主治医は、息子が全ての治療を止めて、生きる希望を全て捨ててその時を迎えることを望んでいるのだろうか?
まだ若干22歳の青年が、人生を達観して心穏やかに終われると本気で思っているのか?
もう診察に行くのが嫌だ。
チェンジする医師もいない。
全てが嫌になっちゃった。