明白に性欲を感じるとかだったらいっそすっきりするのにな。それだけなら、相手は誰でもいいくらいなのにな。


不透明な感情を持て余している。



しつこく不毛な片思いをしていて、そのうちに、どうやら私はまるっきり彼の好みのタイプからは外れているようだとわかって、諦めようと思った。好きでいるのはやめようと思った。誰か他の人を好きになるとは思えなかった。初めから、今この瞬間も、別に進展させたいなんて思ってない。それで終わりになるはずだった。

何故、タイプじゃないなんてわかったのか。もしかしたら、本人に私の気持ちに気付かれて、迷惑がられたのかも。でも実害がないから避けたり追い払ったりするほどでもないと判断したのかも。それに慣れたのかも。

そのおかげか、いつも私は、諦めようとしたことを忘れてしまう。いつも通りだからべつにいいだろうと。恋愛じゃなくてもいいじゃない、なにかときめくことくらいあってもいいじゃない、と。



無関係な他人に気付かれて、冷やかされなければならないなんて思わなかった。いくら娯楽に乏しいからって。付き合っているならまだしも、何もないのに。


わるいことなんてしていないのに。いけないことですか。分不相応ですか。

べつに私は主人公になりたいわけじゃない。恋愛ドラマの登場人物になりたいわけでもない。恋愛市場だか結婚市場だか、そんな不利な戦いに引き摺り込まれたいと思わない。

それなのに