ある日のことだった…私はいつも通り一日の仕事を終えると、控え室に戻るべく、仕事道具を抱えたまま、一人、なかなか降りてこないエレベーターを待っていた。

そこに数人のグループが通りがかった。見慣れない顔ばかりだから、新しく入居したテナントのひとだろう。きっとエレベーターに乗るつもりだ、混みそうだな、と思いながら、頭を下げて挨拶をしておいた。

するとその中から女が一人、私に近付いてきた。


「すいません、これお願いします(捨ててこい)」

と渡されたのは、一本の空き缶だった。最寄りのゴミ箱はエレベーターホールからは死角に入っているが、直線距離にして1、2メートル、道なりに進んでも5メートルも離れていないが、缶を押し付けられた私が戻ってきた時には、私が呼んで降りてきていたはずのエレベーターの箱はいなくなっていた…。



T)「なあ?ひどくね?自分で捨てろってwww」

ちなみに、管理室からは死角ではなかった…防犯カメラのモニターは管理室にあるので、上司には一部始終を見られてたってわけ。それと自販機のゴミは自販機のベンダー?が回収してるようなのでウチには無関係なのです。


凪)「まあ…掃除屋がゴミ押し付けられるのなんかよくあることですから」

歩いたり立ち止まったりしている掃除屋は多分暇だから押し付けてもいいし、作業している掃除屋も声を掛ければ押し付けていいみたいな感じじゃないか?


T)「慣れてんのw?俺は押し付けられたことないけど」

凪)「清掃員と管理人は違うんじゃないんですか」

T)「えー。モップ持っときゃ清掃員に見えんか?」

凪)「…いやあ…」
見えるけど、ガチムチのむさくるしいおっさんに押し付けたいかっていうとどうかなあ?

あるいは美男美女だったらどうか?というのは興味があるところだが、若い女は少ないし、男はなお少ない会社なので実験できないのは残念である…。しかし、いずれにせよ、戦闘力が少なそうなほうに押し付けるのではないだろうか