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naggy Illustration なぎぃ 和菓子 和菓子日和 zine

 

4月16日から4月21日まで、北青山のgallery DAZZLEさんで開催されましたグループ展「ZINE Week」展に、一昨年、去年に引き続き今年も参加させていただきました。
ご来場くださいましたみなさま、ありがとうございました。
それから、ご一緒させていただきました参加者のみなさま、オーナー様、どうもありがとうございました。

 展示させていただいたzineをご紹介します。今回は、和菓子のzine『和菓子日和(わがしびより)』を制作しました。

3月のnaggy作品展『なぎぃ歳時記』で発表しました描きおろしの和菓子イラストに、少しですが新作を加えてzineにしました。12か月ひと月ごとの 季節感を表したお菓子や、節句の行事に合わせたお菓子の絵に、その背景となる行事や節句の説明や、お茶にまつわることなどの文章を添えました。そして、和 菓子だけでなく、器にもnaggyなりの工夫や思いを込めて描きました。また、題字も手書きの筆文字で、より一層「和」の感じを表現しました。

今回のわたくしのzineの『和菓子日和』というタイトルは、「和」に始まり「和」で結ぶ名前…新しい元号にちなんだ訳ではないのですが、あとで気づいてびっくり。とても奇遇です。

3月の大阪でのnaggy初個展、4月のZINE Week展を無事終えることができ、少しホッとしたところ、ありがたいことに新たにご依頼をいただきまして、ただいま連休返上で、エンジン全開で仕事をし ております。5月末まで、フルスロットルで走り抜けることになりそうです。
個展にお越しいただいた皆様へ、毎日少しずつですが、「ありがとうございます」とお礼状を書いております。ZINE Week展にお越しいただいた皆様へは…もう少し先になりそうですが、お礼状をお送りしようと思っております。

花の10連休が始まり、道路から聞こえる車の音が少なく、町は静かです。今の季節は目に鮮やかな新緑の頃、あちこちの空で鯉のぼりが元気に泳いでいることでしょう。窓を開けると清々しい風が入ってきて、さわやかな気分になりました。
この季節にあったお菓子をと思い、今回のzineのために描いた「時季のもの・常のもの」のページの『桜餅・柏餅』をご紹介します。

 

naggy Illustration なぎぃ 和菓子 和菓子日和 桜餅 柏餅

 

時季のもの・常のもの
『桜餅・柏餅』
関東の『桜餅』は、小麦粉を水で溶き、焼いた皮であんこを巻いたクレープ状のものです。江戸時代に向島の長命寺の門前で売られていたので、別名「長命寺」とも言うようです。ここに描いたのは、わたくしにとって馴染みのある関西の『桜餅』です。
粒々した干飯(ほしいい)の道明寺粉を使っており、別名「道明寺」とも。

柏の葉っぱでくるむ『柏餅』は、江戸を中心に端午の節句のときに食べたそうです。
武家中心の江戸では、柏の木は新しい葉が出てから古い葉が落ちるので、代々続くと喜ばれたそうです。関西以西の地域では山帰来(さんきらい)とよばれるサルトリイバラの葉で包んでいたようです。

 

by naggy

 

naggy Illustration なぎぃ なぎぃ歳時記 山桜

 

3月27日(水)に作品展『なぎぃ歳時記』は、盛況のうちに開催終了いたしました。
この画像は、展示作品の『山桜』です。3月27日は「さくらの日」だそうですので、こちらを選びました。

よく「長いようで短かった…」と言いますが、お忙しい中お越し下さる皆様にお会いできるようにと、連日体調管理に注意し気を引き締めておりましたので、おかげさまで全日程在廊することができました。
初日の緊張も、ご来場下さった皆さまとお話しさせていただくうちにほどけていき、いつしか笑い声の絶えない、にぎやかで和やかな展示会場となりました。
隣接するギャラリーで同時期に作品展を開催された作家の皆様にも良くしていただき、そちらの会場にお見えになった方もnaggyの絵に興味を持って下さり、多くの方々にご覧いただけました。
お越し下さいました皆様、ありがとうございました。また、各所からさまざまな応援を頂戴しました。ありがとうございました。
ギャラリーオーナー様には、多大なご協力をいただきました。本当にありがとうございました。
まさに、あっという間の九日間でした。

高齢の父も家族が付き添ってくれて、会場に観にきてくれました。楽しそうに、また感心したようにわたしの絵をみてくれていました。少しは孝行ができたかなとうれしく思っています。

 

『なぎぃ歳時記』ということでしたので、お越し下さった皆様に少しでも和の雰囲気を感じていただければと思い、カジュアルな街着ではありますが、会期全日程を和服で在廊いたしました。

会期中は気まぐれな春の天候で、にわか雨が幾度か降りましたので、下駄を履いていたのですが、アスファルトの道を歩くうちに時々カランコロンと音がして、亡き母を思い出したりしました。

 

わたしが小さい時は母は和服を着て、寺の用事のため出掛けることがありました。そんな時は色鉛筆と落書き帳を茶の間のこたつの上に置いてくれて、「かしこぅ、しときや(おとなしく留守番してねという意味)」と言って、下駄を履いて出掛けていきました。
お絵かきしながら、お腹がすいたらこたつの上のミカンを食べて留守番していて、少し心細くなった頃、遠くからカランコロン…と聞こえてきて、母が帰ってきたととてもうれしかったことを思い出しました。

奇しくも会期の初日がお彼岸の入りだったこともあり、母もわたくしの初個展を観にきてくれたような気がします。

 

無事搬出を終え、ホッとしたのも束の間、次の展示に向けて今日からまた、はり切って準備をしたいと思います。

 

☆『なぎぃ歳時記』の展示風景は、下記アドレスよりご覧いただけます☆

https://naggy-tree.jimdofree.com/exhibition2019/

 

by naggy

naggy Illustration なぎぃ イラストレーター naggy作品展 なぎぃ歳時記 The14thMOON

展示のご案内です。

3月18日(月)より、大阪 天満橋・谷四の The 14th.moon さんでnaggy作品展『なぎぃ歳時記』をいたします。2人展やグループ展は今までに経験はあるのですが、実は何気に今回がnaggyにとって、初個展やったりします。
 

以前作りましたnaggyオリジナルzine『なぎぃ歳時記』に掲載したイラストを中心に展示いたします。春夏秋冬の花鳥や魚、行事にまつわるものや食べ物のイラストと、二十四節気や七十二侯などの和の暦や季語などの手書き文字をあわせて、naggyなりの歳時記を展示いたします。今回の展示のために改めて描き直しました。また書き下ろしの新作も多数展示いたします。ぜひお越し下さいませ。

 

ご案内のはがきを画材屋さんや、大阪や神戸のギャラリーさんやカフェギャラリーさん、お料理やお酒が美味しいお店にも置いていただいております。もしお目に触れた際は、お手に取ってご覧下さいませ。

 

 【 展示情報 】
naggy作品展『なぎぃ歳時記』
■場所:The14thmoon
    大阪市中央区大手通1-1-10
    Tel:06-6943-5892
■会期:2019年3月18日(月)~3月27日(水)
■休廊日:3月24日(日)
■OPEN:12:00~19:00/土曜・祝日・最終日12:00~17:00

by naggy

naggy Illustration なぎぃ イラストレーター 生け花 文人華

 

お正月の晴れやかな雰囲気の中にあると、これからが一年のうちで最も寒い時期になっていくということを忘れるような、華やいだ気分になります。

わたしの実家は寺なのですが、お正月は普段にも増して来客が多くなります。訪ねてきてくださる方々の中には、久しぶりにお会いする方もあり、近況をお聞かせいただくと色々な変化があって、月日の流れをしみじみ実感するのですが、喜ばしいご報告などがあると、とても嬉しい気持ちになります。お福分けいただいてありがとうございますの気持ちを込めて、生け花のイラストを描きました。

この絵は『吉報君友(きっぽうくんゆう)』という文人華(ぶんじんか)を描いています。
文人華というのは、わたしの属している華道の流派、嵯峨御流のお花の生け方の一つです。中国の南宋画(山水画)や文人画、詩文に表された故事や寓話などを題材にしたり、植物の異名を合わせたりして、シンプルでありながら、上品で趣きのある生け方をします。
文人華は数多くあるのですが、その中で今回選んで描いた『吉報君友』は、蘇軾(そしょく)という詩人の「贈劉景文(りゅうけいぶんに贈る)」という詩の一文から題をとっています。

この題の「吉報」は良い便りが届けられることで、「吉(きつ)」を柑橘系の「橘(きつ)」に通じさせ、柑橘を「君友(くんゆう)」、すなわち尊い友に贈答し、吉祥を味わってもらうという意味が込められています。ちなみに、蘭の異名は君子といいます。

イラストには、大きな獅子柚子とネーブルオレンジ、金柑、青みの残る蜜柑とレモンを、小振りなサイズの胡蝶蘭と合わせました。爽やかなシトラスの香りを感じていただけたら、うれしいです。

<『贈劉景文』より一部抜粋>

一年好景君須記 
最是橙黄橘緑時

(読み)
一年の好景(こうけい) 君に須(す)べからく記(き)すべし
最も是(こ)れ橙(とう)は黄(こう)に橘(きつ)は緑なる時

(意味)
一年の内の良い眺めを、あなたには是非とも覚えておいて欲しい。
何より柚は黄色く、蜜柑はまだみどりの、この時を

※参考文献:文人華 寓意の花(嵯峨御流華道総司所)

 

illustration by naggy

naggy Illustration なぎぃ イラストレーター 金太郎さん 土人形 お相撲 お茶 和菓子 お正月

 

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。今年は思ったことは、いの一番に即行動。ブイブイ言わすではなく、ぶひぶひ突進していこうと思います!

今年のnaggyの年賀状は、亥年にちなんで、イノシシから連想するモチーフを、お茶と和菓子で表現しました。
まずは「猪に乗った金太郎さん」の土人形です。金太郎さんは山の動物を集めてお相撲をとったり、♪熊にまたがりお馬の稽古♪と童謡にあったりしますが、猪にも乗っていたようで、土人形になったり、古い絵に描かれたりしています。

お茶碗は「萩焼の熊川形(こもがいがた)」です。花札の七月札が『萩に猪』なので、そこから"萩"焼きを連想しました。熊川茶碗(こもがいちゃわん)というのは高麗茶碗の一つで、茶碗の口の部分は外側に反った端反り(はたぞり)、胴は丸く膨らんだ椀型、高台は大きく幅が広いのが特徴です。その形の和物のお茶碗なので「熊川形」としています。金太郎さんのお相撲稽古の仲間の”熊”にちなみました。

 

お菓子は主菓子の「寒牡丹」と、甘納豆2種を添えました。猪のお肉を牡丹と言うことから連想しました。「金時豆」とさつま芋の「鳴門金時」の甘納豆は、金太郎さんの後の名前の坂田"金時"にちなんでいます。お菓子を載せている銘々皿は、金太郎さんのお相撲の稽古から連想して「軍配の形」にしました。今月は一月場所もありますし、これからが寒さの本番、冬将軍に打ち勝っていきたいとの思いから”相撲”括りになりました。

 

軍配の文字は『天下泰平』にしています。今年こそは平安な一年であってほしいとの願いを込めて。

 

illustration by naggy

 ミニトート
わたしは住宅事情で動物を飼うことができないので、道ですれ違う散歩中のワンちゃんを笑顔で見送ったり、ご近所の空き地で自由に暮らしている顔なじみのネコちゃんを見て、元気そうやな、と陰ながら思ったりしています。

お友達の飼っているワンちゃんやネコちゃんや小鳥ちゃんなど…かわいい動物たちの写真を見せてもらったり、話を聞かせてもらったりするのを、楽しみにしています。直接お目にかかることはないけれど、離れて暮らす親戚のおばちゃんのような気持ちで、元気にしてるかな、大きくなったかな…と、思いを馳せています。

最近、子猫と一緒に暮らすようになった友人がいます。子猫は新しい環境にすぐに慣れたそうで、元気に部屋の中を走り回っているそうです。居心地のよいおうちで、友人と居ると安心できるからかな。そろそろいたずらも始まる頃では…そんな心配もあって、友人にプレゼントしようと思い、ねこちゃん用のおもちゃを作ってみました。

まだ小さいねこちゃんなので、小さいおもちゃがいいかなと思って、かわいらしいテトラパック型のおもちゃを作りました。ひらひらする長い布のひもがついていたり、鳥の羽がついてたり、鈴の音がするようにしていたり…ですが、結構やんちゃだと聞いたので、大きめのおもちゃも作ってみました。大きなお魚にタックルして遊んでほしいです。
naggy Illustration なぎぃ イラストレーター 猫のおもちゃ 手作り ハンドメイド
そして先日、子猫と暮らし始めた友人のお家に、遊びにいってきました。
猫ちゃんのおもちゃを手渡すと、友人はとても喜んでくれました。早速ひとつ、子猫におもちゃを渡すと夢中で遊んでくれたので、ホッとしました。よかったよかった。

子猫が張り切って遊んで、おもちゃが家具のすき間に入り込んでしまって行方不明になっても大丈夫なように、たくさん作ったのですが、小さなおもちゃを入れて持ち運んだり収納したりする袋が必要だなと思い、ミニトートバッグを作ることにしました。

わたしはバッグを作るとき、布選びが楽しみのひとつです。布を見て、こんなバッグを作ろう、とイメージがわいたりすることもあります。

今回作ったトートバッグは、以前叔母たちにプレゼントしたものと同じシンプルなものなので、布地の色柄で印象が変わります。ねこちゃんのおもちゃと雰囲気が合うようにしつつ、丈夫で洗濯しやすい木綿地にすることにしました。華やかな色や、やさしい中にちょっとニュアンスのある色の似合う友人なので、どんな生地にしようかな…と考えていた時、子猫が毛糸玉で遊ぶ柄の生地を偶然見つけました。まさにぴったりと思い、それで作ることにしました。

生地の色は、少し青みがかったペールピンクで、フランスの砂糖菓子のような雰囲気です。手に取って見ると、思っていたよりも生地のプリントが淡い色調で生地が少し透けるので、内側に合わせる布の色柄が影響してくることが判明。そこで、透けることを生かして内布は白い小花柄の少し黄味のあるピンクの生地にしました。すると、生地の柄の子猫たちが、静かに遊んでいた印象から、元気に遊んでいるような雰囲気に変わりました。

ミニトートバッグはリバーシブル仕様にしているので、バッグの口にスナップなどを付けていません。気分によって、内側の小花柄を表に返して使うこともできるようにしています。表と内側とに、それぞれ貼りポケットをひとつ付けています。

ちょっと可愛らしい柄すぎたかな…と少し心配だったのですが、友人はとても喜んでくれました。とても元気な子猫のようで、お部屋の中で運動会を始めたりして、毎日てんやわんやの大騒ぎだそう…そんな友人に、何かプレゼントしたくてミニトートバッグを作りました。気に入ってくれたので、うれしいです。よかったよかった。

by naggy

naggy Illustration なぎぃ イラストレーター 年賀状 2019年 亥年 いのしし イノシシ 正月 花 縁起物 宝船 凧揚げ 雪景色 上撰美麗年賀状和2019 宝島社

 

・宝島社
『上撰 美麗年賀状 和 2019』


©naggy…干支や縁起物、お正月らしい風景やお花のアレンジ、
和の伝統美を表現した福々しい年賀状を担当。

 

10月6日発売の宝島社さんの『上撰 美麗年賀状 和 2019』に携わらせていただきました。
干支の亥(いのしし)の親子、縁起物の宝船、子供たちが凧揚げをしている雪景色、お正月らしいお花、の4点のイラストを描きました。これらのイラストを用いた年賀状デザインが収録されています。

お年賀状のご案件では、年賀状を送る方、受け取る方の両方が笑顔になるような福々しい絵柄を、といつも心掛けています。みなさまの新年のご挨拶のお役に立てましたら、大変うれしく存じます。

書店等でお見かけの際は、お手に取ってご覧下さいませ。


 

「年賀状イラスト・花の年賀状イラスト・年賀状デザイン /2018」
illustration by naggy

 

naggy Illustration なぎぃ イラストレーター 年賀状 2019年 亥年 いのしし イノシシ 花 お節料理 お茶 お抹茶 和菓子 茶道

 

・技術評論社
あっという間にかんたん年賀状 2019年版


©naggy…華やかでおめでたいお花を取り入れたエレガントな年賀状、
和の伝統美を表現した福々しい年賀状を担当。

 

本日10月4日発売の技術評論社さんの『あっという間にかんたん年賀状 2019年版』に、今年も携わらせていただきました。
干支の亥(いのしし)の年賀状では、大きくて愛情深い親イノシシと、やんちゃでかわいいウリ坊や、春の野で遊ぶラブリーなウリ坊ペアを描きました。
お花をふんだんに取り入れた年賀状や、お節料理やお正月らしいお茶とお茶菓子の年賀状、寒中見舞いなど、大人の女性にお使いいただきやすいものを心掛けました。

 

今回は特典のぽち袋も担当させていただきました。
お年玉はもちろんですが、小さいサイズのぽち袋は、コインにもちょうどいい大きさなので、女子会などの割り勘の時のお釣りや、バスの運賃等ちょっとしたお車代をお渡しする時にお使いいただいたり、お役立ていただければうれしいです。

書店やコンビニでお見かけの際は、お手に取ってご覧下さいませ。
みなさまの新年のご挨拶のお役に立てましたら、大変うれしく存じます。

 

「年賀状イラスト・花の年賀状イラスト・年賀状デザイン /2018」
illustration by naggy

 

naggy Illustration なぎぃ イラストレーター 小銭入れ 手作り リメイク

母の形見分けとして叔母たちにプレゼントしようと、母のブラウス等からミニトートバッグを作っていましたが、叔父たちにも何か渡したいと思って、小銭入れを作りました。
小銭入れは初めて作るので、形やサイズなど色々研究し、型紙を起こすまで、ちょっと大変でしたが、出来上がりを見て、かわいらしくできたなと思っています。

表地も裏地も、母が夏によく着ていたアッパッパー(夏用のラフなワンピース)です。どちらも、だれかの海外旅行のお土産のようで、背の低い母は、丈を短くして着ていました。
表地に使ったアロハのような南国の植物柄はムームーのようで、たぶんわたしがずいぶん以前にハワイに行った時のお土産のような気がします。
内側に使った黒地に白いバラの花柄は、つるつるしたポリエステルのようなしっかりした生地なので、小銭を入れて擦れても大丈夫かなと思います。
開閉が楽なようにスナップボタンをつけ、小銭がこぼれ落ちないように、全開にはなりませんが、中身が見えやすいよう工夫しました。

わたしの母は、8人兄弟の上から2番目でした。母の実家も寺で、祖母が忙しくしていたので、年の離れた弟や妹の面倒を母がみていたそうです。「ねえちゃん、ねえちゃん」と、とても慕われていました。

わたしが小学生ぐらいの頃、母とテレビの歌番組をみていたときです。小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」が掛かった時、ある歌詞のところで、ふっと母が微笑みました。
‥幼い弟、行くなと泣いた…
「ねえちゃん、行ったらいやや、て、あの子も言うてんで」と、母がわたしに言うともなしにつぶやいていました。この歌を聞くと、母は自分がお嫁に行く時に叔父が泣いたことを思い出すようでした。
スラッと背が高く快活な叔父が、今の自分より少し小さいくらいの頃、母にそんなこと言うたのか…と、子供心にちょっと切なくなりました。

アロハ柄の小銭入れを見つめていたら、なんとなくハワイアンミュージックが頭の中を流れたような気がし、わたしの兄の結婚式の披露宴のことが思い出され…そうやあの時、叔父さん、加山雄三さんの「お嫁においで」を歌ってはったな…

小さい小銭入れですがポケットに入れて、叔父さんの散歩のお供にしてもらえたら、うれしいなと思います。

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naggy Illustration なぎぃ イラストレーター ミニトートバッグ 手作り リメイク

もうすぐ母の三回忌があります。早いなぁ、という思いと、お浄土に旅立ったのはもう随分前のような気もしたり。
母方の叔母たちに何か形見分けを…と、兄たちと遺品整理したのですが、自分のものより父や私たち子供のものを、という母だったので、使い込んだ日用品くらいしかなく。「いつか誰かが要る時に」と新品のまま大事にしまっていたハンカチやタオル等でてきて、「お母ちゃんらしいな」と、兄たちと苦笑いしました。
叔母たちと体型が違う上に、普段着ていた服では…と処分しようとしていたのですが、わたしの思いつきでリメイクすることに。
ブラウスやワンピース等の、布地のきれいなところだけ使って、ちいさなトートバッグを作ってみることにしました。

ポリエステルの細かい柄のブラウスが好きだった母は、年を重ねるうちに地味な色調を好むようになり、そういえば母方の祖母もそんなブラウス着てたな…と思いながら、使えそうな服を何回かに分けて実家から持ってかえってきました。
きれいに洗濯してほどいたり、型紙を起こして裁断したり、縫ったりしてる最中は、地味すぎて叔母ちゃんたちでも「ちょっと地味やわ」と言うかな…と思いつつ、まずは作ってみんことには、と進めました。
そして完成。ちょうどいいぐらいの地味さが、かえってかわいい感じになって、ほっとしました。

お盆休みは、主人の実家に帰省したり、何かと用事で出掛けたりしながら、合間あい間の時間で母の洋服をほどいて、裁断。こんなん、いつ着てたんやろ…というような柄物のブラウスがいくつかありました。
裁断したり、生地の裏に芯を貼ったり、アイロンでしわを伸ばしたり…ぼちぼちと準備をしながら、一気にミシンをかけました。そして、ミニトートバッグを新たに6個作りました。叔母たちに選択肢があった方がいぃかなと思って、ちょっと多めに作りました。

母は、背が低くてぽっちゃりしていたので、ブラウスでもワンピースでも体型に合うように、自分で寸法直しをしていました。そのため、縫い足したり短く切ったりしているので、バッグの型紙を置くのにぎりぎりのものもあったりで、ひとつひとつ微妙に形が違いますが、それもまたいいかなと思っています。

薄いポリエステルのブラウスの生地なら、裏地に使う方がスムーズなのですが、気に入ってよく着ていたので、あえて表に使いました。そして、ふくよかだった母のイメージを出したかったので、薄いスポンジのような芯地を貼りました。
内側には、夏によく着ていたアッパッパー(夏用のラフなワンピース)などの木綿系の生地を使いました。白やピンクなど薄い色にして、バッグの中を明るくし、中に入れたものが見えやすいようにしました。

表が小花柄なら内側は大きな花柄、とか、そのまた逆など、組み合わせを考えるのが楽しかったです。えんじ色に小花柄のと、地味好きな母には珍しいヒョウ柄のは、透けるような薄い生地だったので、濃い色の芯地を裏に貼って色柄が出るように工夫しました。

叔母たちが、近所に買い物に行ったり、お医者さんに行ったり、ウォーキングや犬の散歩の時に…と持ってもらえるように、使いやすさを重視して、外ポケットと内ポケットも付けました。自転車の鍵やポケットティッシュ、診察券や電車やバスのICカード、あめちゃん…など、小さいものをポイッと入れられます。開口部に大きなホックを一つ付けたので、バッグの中に物を入れても飛び出しにくいようにしています。

母の生前、叔母が母の病室を見舞ってくれた時、わたしに話してくれました。母が若い頃、幼い叔母たち2人にお揃いのワンピースを作ってあげたそうで、叔母たちはとても嬉しくて、ずいぶん長いこと大事に着ていたそうです。「ねえちゃんは、いつもわたしらにやさしかったわぁ…」と、叔母は笑顔で教えてくれました。
naggy Illustration なぎぃ イラストレーター ミニトートバッグ 手作り リメイク
それぞれに旅立っていくトートバッグを、記念写真として残すことにしました。ポリエステルのブラウスの、サラッとしつつ梨の皮のようなつぶつぶとした手触りと、ふわふわとした感触のトートバッグを持つたびに、母を思い出してもらえたら嬉しいなと思います。

by naggy