もめん豆腐 | naggy(なぎぃ)の木

もめん豆腐

なぎぃの木 naggy イラストレーター もめん豆腐 落語

先日、仕事のスケジュールの都合がちょうど一段落ついたので、落語を聞きにいって
きました。阪神、御影駅すぐの御影市場 旨水館(しすいかん) さんが、定期的に開催
されている『沢の井寄席』という落語会です。とても身近に落語を聞くことができ、
ライブ感があって、初笑い、多いに楽しみました。今回は、新作の落語のネタおろしの
機会にも恵まれ、新年早々幸先のいいスタートをきれました。

落語の中には、色々な食べ物が登場しますが、今回はお豆腐が印象深く登場する
一席があり、とても心に残りました。

江戸時代の初期は、豆腐は贅沢品とされていたそうですが、中期頃には普及して、
庶民の食卓のお供として大人気となり、『豆腐百珍』という料理本が流行したそうです。
その頃の豆腐は、もめん豆腐がほとんどで、一丁の大きさは現在の4倍ほどもあったそう。
独身者の多い江戸の町では、1/4切れから売っていたそうです。

食卓と言っても、現在のようなテーブルではなく、お膳で食事をしていました。食器は、
ごはんもお汁も塗り椀が一般的で、陶磁器の食器は現在より貴重で、欠けたり割れたり
しても『焼継』という手法で修復して使っていたそうです。

江戸の庶民の味方のもめん豆腐ですが、寒い時期に暖房の効いた部屋でいただく
冷たいおとふ(冷や奴)の、贅沢でなんとありがたいことか…
そんなことを思いながら、金継ぎの染め付けのお皿に載せた、もめん豆腐を描きました。

『沢の井寄席』
御影市場 旨水館 facebookページ
https://www.facebook.com/mikage.ichiba/

illustration  by naggy