島崎藤村 『初恋』 | naggy(なぎぃ)の木

島崎藤村 『初恋』

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今年の秋は雨の日が多く、以前は冬近くなっても半袖1枚で汗をかくほどの
陽気の年もあったのに、肌寒い日が多かったように思います。

雨の日は、昼間でも窓の外は薄暗く、雨だれの音や、濡れたアスファルトの
道路を走り去る車の音が聞こえてくると、ふとしたきっかけで秋の気配を感じ、
なぜか人恋しい様な、さみしい気分になります。

島崎藤村の『初恋』は、中学だったか高校だったか忘れてしまいましたが、
「島崎藤村_若菜集_初恋」と、テスト勉強のために暗記した記憶があります。
『初恋』という題名と、恋心を抱いている少女のことを少年が描写しているという
詩の内容に、なんだか照れくさかったのを覚えています。

今改めて読んでみると、淡い恋というよりも、少女の小悪魔っぽさが
垣間見られ、もう少し色っぽい様な印象を受けました。初恋の甘酸っぱさが、
小ぶりで少し酸味の強い紅玉りんごとイメージが重なります。

この詩を初めて読んだ時に、一番心に残っているのは、リンゴは秋が旬だ
ということでした。
わたしが子供の頃には既に、真夏以外はリンゴを売っていたからです。

当時のわたしはまだまだ、花より団子だったようです。

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