【野菜のイラスト】門真れんこん
母の実家の近くは湿地帯だったそうで、以前は水路が張り巡らされ、
移動手段に船が使われていたそうです。
母曰く、子どもの頃はよく「…水路に落ちた」らしく、近くにいた大人に
助けられたそう。
母はそれ以来のカナヅチ。
そして、周りにはたくさんの蓮根畑があったそうです。
私が子どもの頃には、もうその数は少なくなっていましたが、
夏休みに訪ねると、風にひるがえった蓮の葉が、
葉表と葉裏をひらひらさせていた光景が好きでした。
家族の写真を大切にしていた祖母が見せてくれた、モノクロの写真には、
大きな蓮の葉っぱを傘のようにさしている母たちが子どもの頃の姿。
毎回同じアルバムを見せては「こんなに蓮根畑があってね」と話す祖母の話を
毎回聞くのが好きでした。
「川やら水路もたくさんあってね…はまって溺れてしもたことあったわ」
と笑った祖母。
祖母もそれ以来のカナヅチ。
カナヅチの連鎖は、私には及びませんでしたが、
連々とつながる家族の思い出ばなし。
この時期になると、叔父が今も送ってくれる大きな蓮根を見る度に、
くすっと笑みがこぼれます。
【門真蓮根/かどまれんこん】
頼みの綱
「粘り強う、お気張りやっしゃ」
門真市近辺は低地で湿地帯だったため、稲作に不向きだったそう。
その代わりに、地蓮(野生の蓮)を水田に植えたのが蓮根栽培の始まりのよう。
細く貧弱な自生種では収益があがらないので、岡山や石川の品種を導入して
品種改良を行った結果、特有の粘り気があり、モチっとした食感の瑞々しい
新品種ができ、大評判になったそう。
現在では、都市化の影響で栽培が急速に減少していますが、
「河内蓮根」という地域ブランドとして、人気があります。
現在の栽培地:門真市
収穫時期:11月から1月
特徴:特有の粘り気があり瑞々しい。深いところのものほど色白。
essay & illustration & cooking by naggy
<参考>
大阪市ホームページ 『大阪市なにわの伝統野菜』
大阪府ホームページ 『なにわの伝統野菜』
大阪府環境農林水産総合研究所 食の安全研究部ホームページ
大阪府泉州農と緑の総合事務所ホームページ
近畿農政局ホームページ
まるごと泉州ホームページ
JA全農青果センター株式会社ホームページ
『なにわ野菜-割烹指南-』 上野修三 著
『地方野菜大全』 タキイ種苗(株)出版部 編
『からだにおいしい野菜便利帳 伝統野菜・全国名物マップ』 高橋書店編集部 編
移動手段に船が使われていたそうです。
母曰く、子どもの頃はよく「…水路に落ちた」らしく、近くにいた大人に
助けられたそう。
母はそれ以来のカナヅチ。
そして、周りにはたくさんの蓮根畑があったそうです。
私が子どもの頃には、もうその数は少なくなっていましたが、
夏休みに訪ねると、風にひるがえった蓮の葉が、
葉表と葉裏をひらひらさせていた光景が好きでした。
家族の写真を大切にしていた祖母が見せてくれた、モノクロの写真には、
大きな蓮の葉っぱを傘のようにさしている母たちが子どもの頃の姿。
毎回同じアルバムを見せては「こんなに蓮根畑があってね」と話す祖母の話を
毎回聞くのが好きでした。
「川やら水路もたくさんあってね…はまって溺れてしもたことあったわ」
と笑った祖母。
祖母もそれ以来のカナヅチ。
カナヅチの連鎖は、私には及びませんでしたが、
連々とつながる家族の思い出ばなし。
この時期になると、叔父が今も送ってくれる大きな蓮根を見る度に、
くすっと笑みがこぼれます。
【門真蓮根/かどまれんこん】
頼みの綱
「粘り強う、お気張りやっしゃ」
門真市近辺は低地で湿地帯だったため、稲作に不向きだったそう。
その代わりに、地蓮(野生の蓮)を水田に植えたのが蓮根栽培の始まりのよう。
細く貧弱な自生種では収益があがらないので、岡山や石川の品種を導入して
品種改良を行った結果、特有の粘り気があり、モチっとした食感の瑞々しい
新品種ができ、大評判になったそう。
現在では、都市化の影響で栽培が急速に減少していますが、
「河内蓮根」という地域ブランドとして、人気があります。
現在の栽培地:門真市
収穫時期:11月から1月
特徴:特有の粘り気があり瑞々しい。深いところのものほど色白。
essay & illustration & cooking by naggy
<参考>
大阪市ホームページ 『大阪市なにわの伝統野菜』
大阪府ホームページ 『なにわの伝統野菜』
大阪府環境農林水産総合研究所 食の安全研究部ホームページ
大阪府泉州農と緑の総合事務所ホームページ
近畿農政局ホームページ
まるごと泉州ホームページ
JA全農青果センター株式会社ホームページ
『なにわ野菜-割烹指南-』 上野修三 著
『地方野菜大全』 タキイ種苗(株)出版部 編
『からだにおいしい野菜便利帳 伝統野菜・全国名物マップ』 高橋書店編集部 編


