絶望が貴方を支えました

それしかなかったから


目を覆うよな絶望だけが

何役も担いました


身を裂くような嘆きさえ

納得や諦めや受容のうちに


貴方の中で普通になりました


けれども


貴方の中に刺しこまれたまま

置き去られた刃先が


その魂を汚すことはできない


置き去られた刃には

高潔の鞘が形成されている


貴方を傷つけ

生かしもしたそれが


役目を終えるとき

側に僕が居ますように