一週間(11月25日~11月29日)の報告をいたします。
本日は11月29日、国会も来週で閉会となります。
今週は特定秘密保護法案が強制採決されるということがありました。
本来は3カ月から4か月ほど国民的議論をして、おかしな条文は修正するという努力が必要ですが、今回は時間を惜しんで「決められる国会」と言う意味を曲解し、どんどん強行採決するということが起こっています。
この特定秘密保護法案の最大の問題を一つだけ挙げるとすると、たった1回の閣議決定でその秘密を永久に表に出さないで良いということです。こういった世界に類を見ない非常に恣意的なものがこの法案には含まれています。
秘密指定が解除される前に捨てられた文書がどれくらいあるのかという質問主意書を出したところ、数万件もありまして、これは実質的に永久秘密と同じ運用が今行われていると言わざるを得ません。今回政府が強行採決した法案も、秘密のまま文書が捨てられるか、捨てられないか後で決めるというように、非常におかしく、曖昧でまだまだ詰める部分が多くあるのが実情です。
そして今週は厚生労働委員会で2回質問致しました。
かつてイギリスでは「大砲かバターか」という議論があって、軍事力をどんどん増やすのか、それとも社会保障に重きを置くのか、どちらの方が国の力が強くなるのか、こんな論争がありました。
今の日本も似たような状況で、せっかく社会保障に回すはずの消費税が、公共事業や企業の減税に回ってしまう、こういう現状になりつつあります。本当に社会保障はコストで、経済成長のお荷物なのかということについて、我々も問題提起をしていきたいと考えています。
介護離職や出産育児離職が増えればGDP経済成長にもマイナスです。それが増えないように、家族の負担を軽くしていく、これが社会保障であり、経済成長の基盤を作るものでもあると主張していきたいと思います。
長野県は予防が非常に進んでいて、一人あたりの医療費が低いということですが、もし長野県と同じような予防が全国で実現したらどのくらい医療費が減るのかという試算をしてもらいましたら、一年間に2兆円も医療費が減るという試算が出てまいりました。これは、今日の委員会でも質問いたしました。
やはり予防は本当に大切であって、国民の皆様も健康寿命が長ければ長いほど良いわけでありますし、医療費にとっても良いわけでありますので、それを全力で推し進めていきたいと思っています。
そして憲法審査会にも所属しており、今国会で初めて出席し、発言させて頂きました。
やはり日本の憲法は制定以来一度も変えていないから、変えられないおかしな憲法だという議論もありましたが、むしろある程度時代の変化に耐えているから変えなくて良かったのではないか、ということを申し上げました。
また明治憲法下で先の大戦が行われたわけでありますが、先の大戦は国策の誤りと村山談話にあります。そうであれば明治憲法のどこが、国策の誤りを生んでしまったのか、その明治憲法の条文の研究もしなければならないでしょう。なぜなら私は自民党の憲法素案の中には、明治憲法に逆戻りするような考え方も多くみられるからであります。そういう問題提起も申し上げました。
インターネット中継で、憲法審査会も、厚生労働委員会もご覧になることができますので、是非ご覧を頂ければと思います。
この後、予算委員会の理事懇談会があります。予算委員会の集中審議は今国会一度も行われていませんので、開かせるように今から委員会室に行って理事懇談会に出席してまいります。
それでは来週も頑張ってまいります。