皆様、新年を迎え、いかがお過ごしでしょうか。年頭にあたり、私、長妻昭の新年の抱負をお伝えいたします。

 本年は、ヨーロッパ等における債務危機とそれに伴う経済の混乱、アメリカや中国、ロシアなどにおける首脳の交代期など、政治的にも、経済的にも激動が予想されます。

 我が国も、確固とした財政基盤を確立するため、消費税率の引き上げをお願いすることとなります。消費税率の引き上げについて、国民の皆様にご納得頂けるために大切なことが3つございます。

 一つ目は、今後の社会保障の将来像・ビジョンをきちっと説明し、ご納得いただくことです。

 二つ目は、国会議員や政府が身を切る改革を率先して進めることです。議員定数削減、天下りの根絶、国家公務員の給料削減など、これらの改革をきちっと実行することが必要不可欠です。

 三つ目は、消費税率を引き上げるに際し、経済活動にできる限り支障が生じないようにすること、そして、低所得者層に配慮することです。

 この三つの要素の延長線上に、格差是正の実現があります。私が、厚生労働大臣であった時に、初めて、相対的貧困率を発表しました。その結果、我が国は、先進国で、アメリカに次いで2番目に格差が大きいことが明らかとなりました。

我が国は非正規雇用が4割近くに達し、格差が広がりを見せています。格差を一定程度に抑えることが社会全体を安定させ、経済活動の基盤をつくることを念頭に、平成24年度予算では格差対策に力を入れました。消費税率の引き上げについても、引き上げ分を格差の解消に資するよう取り組んでまいります。

 本年は、逼迫する財政状況などを踏まえ、国民の皆様に誠心誠意お願いして消費税率の引き上げを含め、ご理解頂くことが肝要であると考えています。皆様に厳しいことをお願いをすることもありますが、丁寧にご説明してまいります。本年は、より一層の強い強い危機感をもって、政治に臨んで参ります。