本日、日本武道館(東京・千代田区)で開催された全国戦没者追悼式に参加した。例年通り天皇、皇后両陛下がご臨席された。本日は終戦記念日とともに「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たる。47都道府県の戦没者遺族代表をはじめ国会議員、各界代表者など約7000人の参加者で二階席まで埋め尽くされていた。

まず、午前中に靖国参拝を終えたばかりの小泉純一郎総理大臣が淡々と式辞を述べた。戦没者への哀悼とともに、「わが国は多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して、多大の損害と苦痛を与えました。国民を代表して深い反省とともに犠牲となった方々に謹んで哀悼の意を表します」とアジア諸国の人々にも言及した。
 その後、正午の合図とともに戦争で犠牲になった方々の冥福を祈った。


 敗レテ目覚メル、ソレ以外ニドウシテ日本ガ救ハレルカ

 特に印象に残ったのは河野洋平衆議院議長の追悼の辞だ。
 吉田満著作の「戦艦大和ノ最期」にある死地に向かう若き将校たちの対話を引用し、「(戦艦大和の哨戒長である)臼淵磐(うすぶち・いわお)大尉は『敗レテ目覚メル、ソレ以外ニドウシテ日本ガ救ハレルカ』『日本ノ新生ニサキガケテ散ル マサニ本望ヂヤナイカ』と語っています。私は新生日本の「目覚め」を信じ、そのさきがけとなることを願って犠牲を受け入れた若い有為な人材たちに思いを馳せる時、戦争を主導した当時の指導者たちの責任を曖昧(あいまい)にしてはらないと思います」と述べた。
 河野議長は例年になく強く、戦争指導者の責任の明確化に言及した。午前中の小泉総理の靖国参拝と無縁ではなかろう。

 過ちを繰り返さない最善の方法は、過ちの内容と責任を白日の下にさらすことだ。日本国政府は未だに責任の所在を曖昧にしている(下記の質問主意書参照)。驚くべきことだ。
 今後とも国会で責任の所在を明らかにさせるように取組んで参ります。

(参考)ながつま昭提出の戦争責任に関する質問主意書
 村山談話に関する質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a164304.htm

 村山談話に関する再質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a164364.htm