三菱重工、世界の洋上風力発電に挑む | 億の細道

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1億円をようやく突破してきました。


果報は寝て待てというけれども、どうですかね?

欧州では、英国に限らず、スウェーデン(写真4)、デンマーク、ドイツでも積極的に洋上風力発電の取り組みが進められている。フランスでも政府の支援の下、ノルマンディー沿岸などで2020年までに出力6GWの規模で発電する計画だ。これは事業規模で200億ユーロ(約2兆2000億円)に達する大型プロジェクトである。欧州の海では一定方向に強い風が吹くことが多いため、風力発電に適しているといわれる。

写真4 スウェーデン沖「Lillgrund」における洋上風力発電の様子 (写真:スウェーデンVattenfall社)

 このように世界で急速に進む風力発電のプロジェクト。これに対して、日本の洋上風力発電はどのような状況にあるのだろうか。

 日本の海の場合、「年間を通して一定方向に一定量の風が吹く場所は限られている。しかし、洋上は(陸上に比べて)風の状態が安定しており、条件としては良い」(日本風力発電協会の事務局長である岩田陸氏)。日本は海岸線が長く、広大な海に囲まれた島国であり、洋上風力発電による電力供給のポテンシャルは高い。

 世界の動きに連動して、日本国内でも洋上風力発電のプロジェクトが増えてきた。2011年8月には、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援の下、東京電力主導で銚子沖3kmに出力2MW(メガワット)の着床型洋上風力発電の設備が建設され始める。2013年には、五島列島で浮体型の洋上風力発電設備の建設が予定されている。

 今後は、三菱重工のように海外の大型プロジェクトに積極参加する日本企業がどんどん出てくることで、日本の再生可能エネルギーの有力な選択肢として、洋上風力発電への期待がさらに高まることになろう。