ハイドン : 12曲のロンドン交響曲集 (Haydn : London Symphonies .../Naive

¥4,351
Amazon.co.jp

 ずっと前から話題となっているミンコフスキのハイドン交響曲集を買ってみた。

 今時珍しいプラスチックケースに収められている。紙ボックスは安っぽいから所有欲を満たしてくれないのだ。紙ボックスよりもプラスチックケースの方が手に取ることが多いことに気がついたので、レーベル側は採算にとらわれずにプラスチックケースをぜひとも採用していただきたい。

 で、ミンコフスキに話しを戻そう。

 以前このブログではミンコフスキによるグラモフォンレーベルのラモー管弦楽曲集を紹介した。ブログ執筆時点では素晴らしいと賞賛したにとどまり、ミンコフスキの真価についてぇは理解できていなかった。当時のミンコフスキはいち古楽専門家の指揮者といった感じで今のような勢いは感じられなかったからである。それがあれよあれよという間に知名度を挙げていき、今でも押しも押されぬクラシック界のスーパースターとなっている。

 その出世作ともいうべきアルバムがこのハイドン交響曲集だろう。多くの賞を獲得し、評論家たちからの評価も大変高い。ミンコフスキの名声をより高いレベルへと押し上げたきっかけにといえるだろう。
 
 というのも、このアルバムはミンコフスキが目指す音楽性を理解するのにもってこいなのだ。ミンコフスキがここ最近リリースしたアルバムにはシューベルトの交響曲集やバッハのロ短調など人気曲が多く選択に迷う。どれをとっても良い演奏が楽しめることは保証する。しかし、とにかくミンコフスキの良さが最も出ているのはハイドンのアルバムなのだ。その理由をぼくはまだ言葉にできていないが、きいていただければ何か掴めるかと思う。心に響く音楽だ。

 夏の暑さにまいって交響曲と疎遠になっていた人は、とりあえずはミンコフスキのハイドンあたりから体を慣らしていってはいかがだろうか。重すぎず軽すぎず、かといってオーケストラ音楽としては超ど級のオーケストラに負けない位の満足感をもたらしてくれる。ぜひ手に取っていただきた。