衆議院総選挙公示。今日から怒涛の選挙戦がスタートする。昨晩までに出陣の準備を万端整えてくれたスタッフ、ボランティアの皆さんに心より感謝したい。

過去3回の総選挙に比べ明らかに冷めた白けた空気が街を覆っている。民主党に対する評価も地に落ちたままだ。解散後もギリギリまで努力した野党連合構想が頓挫し、有権者に選択肢を明確に示せぬまま選挙戦に突入することになった。追い風もプラスの要素もない、泥沼の白兵戦に突っ込んで行く心持ちだ。

ただし、総理が設定したアベノミクスへの信任選挙で終わらせるわけにはいくまい。経済指標をめぐる都合のいい数字の応酬、与野党間のポジション・トークのぶつけ合いでは、国民生活の実態に迫ることは難しい。大事なことは、国民生活の現状をどう捉え、日本経済の再生に何が必要で、日本をどんな国にしようとしているのか、将来ヴィジョンを明らかにすることだ。

私は、浪人時代から「未来に誇れる日本」をつくると叫び続けて来た。

「未来に誇れる日本」とは、全ての政策資源を将来世代のために投入するという姿勢。そのためには、今を生きる私たちが「未来に誇れる」実績を残さねばならない。それが私たちの責任だ。今さえ良ければいい、という姿勢とは真逆だ。目先の株価を釣り上げたり、円安で輸出企業を後押ししたり、公共事業に財政を投ずるだけでなく、日本経済の土台である生活者を直接後押しし、バラマキではなく将来への「種まき」にどれだけ政策と財源を投入できるか、で日本経済の将来が決まる。

「未来に誇れる日本」は、一人ひとりの能力が最大限に発揮できる社会。その実現のためには、意欲と能力がある若者や女性や元気なお年寄りの活躍を阻む障壁を突き崩して行かねばならない。介護の壁、子育ての壁、収入の壁。少なくとも、この三つの壁を取り除き、若い世代が、女性が、元気なお年寄りが、その才能を最大限発揮できる社会をつくるべきではないか。親の貧困が子供達に連鎖しない仕組みをつくるべきではないか。

親の年収によって子供達の学びの機会が制限されるような国に未来はない。年収400万の家庭の子供の大学進学率は32%、1000万円を超えると60%を超えるという現実。一人親家庭の貧困率は先進国中で最悪。もしかしたら、この中に将来ノーベル賞を受賞するような才能が眠っているかもしれない。日本人研究者がやってのけたLEDの発明と開発が、日本のみならず世界を一変させたことを見ても、日本が誇る人材力が世界の課題を解決し、日本経済の成長を引っ張る原動力であることは明らかだ。これからは、すでに日本が比較優位を持っている水素エネルギーや「脱石油」のための植生技術の研究開発が、人口爆発を続け水や食料、エネルギー不足の危機に直面する世界の課題を解決するために役立つ。

日本は人材を活かして、これまでも幾たびもの艱難辛苦を乗り越えて来た。2012年の「真の豊かさ」に関する国連報告書でも、我が国の人材力が主要国の中で抜きん出ていることを賞賛した。しかし、これは先人たちの努力の結晶だ。三つの壁との戦いは、アベノミクスの成否にかかわらず私たちの責任で徹底的にやり抜かねばならない。財務省が突然言い出した「35人学級を40人学級に戻す」などという学校現場を無視するような暴挙を許す訳にはいかない。子ども手当も、高校無償化も、大学・専門学校希望者全員奨学金も道半ばだ。

もちろん、そのための財源が必要だ。民主党政権はその財源確保に失敗し、失速した。その反省から、2年前、子育て政策を含む社会保障制度の立て直しの財源として消費税率アップを決断し、国民の皆さんにお願いさせていただいたのだ。しかし、その前提として、「身を切る改革」を断行するという国民との約束があったことを決して忘れてはならない。この点は、過去2年間の与野党双方に責任がある。議員報酬の削減、公務員給与の削減にも取り組まねばならないし、さらには国会を一院制にする議論も待ったなしだ。憲法改正を伴う一院制の実現には時間はかかるが、私は真剣に取り組みたい。地方分権の徹底推進のためにも、憲法改正は急務だ。

最後に、未来に誇れる日本のためには外交・安全保障の構造改革も必要だ。ここは、安倍政権が進める安全保障法制の整備に対し建設的にコミットしながら、外交における日本の主体性の確立に邁進して行く。具体的には、より双務的で対等な日米同盟を構築しつつ、台頭する中国を国際ルールに従って共存できるよう誘導して行くための国際協調体制づくりの主導権を握る。その体制づくりのパートナーは、豪州、インド、ロシア、そしてASEAN諸国だ。これらの国々と連携を緊密にしつつ戦略的外交の足場を確固たるものにして、アジア太平洋地域の平和と安定と繁栄が永続するよう、日本のリーダーシップを発揮していく。そこには、与党も野党もない。

今日から12日間、「未来に誇れる日本」をつくるために、徹底的に未来を語るつもりだ。それこそが、政治家長島を4期11年にわたって東京第21選挙区(立川、昭島、日野市)から送り出してくださった有権者の皆さんの期待に応える唯一の道だと信ずる。そして、私は、最後まで有権者の皆さんの選択を信じます。

第47回衆議院総選挙候補者 長島昭久拝