今朝の民主党国対役員会で、柳沢厚生労働大臣の不信任決議案提出を提案しました。

前回のエントリーでも確認しましたが、私は、野党根性丸出しの言葉尻を捉えた批判や揚げ足取りはすべきでないという立場です。したがって、麻生外相不信任決議案の提出には反対しました。外相の核論議容認発言は、一部のマスコミや政治家が喧伝しているような核武装発言とはまったく違う。自らは非核三原則を堅持すると断った上で、国民や国会の議論まで封殺することはない、との見解だったからです。

しかし、今回は、まさしく「不信任」にピッタリ当てはまるような事例です。他に辞任要求が出ている大臣については、今のところ、自らの所掌とは直接関係のないスキャンダルが問題になっているのですが、柳沢大臣の場合は、自らの所掌の、しかもその中でも最も重要な政策課題について、これを冒涜するような取り返しのつかない発言をしてしまったのです。まさに所管大臣として不適格、国民として信任に値せず、ということです。

新聞報道によると、「まず辞任要求をしてそれが受け入れられなければ一切の予算審議に応じない」といった国対戦術が取りざたされているようなのですが、課題山積のこの期に及んで審議拒否は却って国民の信頼を損ねてしまうことになりかねない。ここは、すっきりと不信任決議案を提出すべきです。

この厚生労働大臣不信任決議案に対して、与党の心ある議員は苦しい選択を迫られるはずです。否決すれば、この発言をした大臣を信任、つまり「女性は子供を産む機械、装置」発言を認めることになるからです。造反して不信任案賛成の議員が続出することを期待したいところですが・・・。

私は、本件を政局にして楽しもうというのではありません。まさしく真剣勝負の不信任案です。所管大臣によるこの時代錯誤の逸脱発言を何となくうやむやな決着で終わらせてはならないということです。少子高齢社会の真っ只中にあるわが国の深刻な現状に鑑み、このような大臣の存在を絶対に許さない、このような大臣の下での施策展開は容認できない、という民主党の揺るがない姿勢を示すべきときです。