長らくご無沙汰してしまった。
結局2月は一回もエントリーできなかった。
この間じつに様々なことがあった。
書き留めておかねばならないことは沢山あるが、そのうちのいくつかを記しておこう。

この数年間、心血を注いできたオウム・テロ被害者救済特別措置法案を民主党議員有志とともに議員立法として衆議院に提出することができた。今後は、破産手続きが終結する3月末日までに与党側との合意を形成し、なんとしても立法化に漕ぎ着けたい。高橋シズエさんはじめ被害者の会の皆さんや弁護団の先生方と共に最後の頑張りを誓い合った。

道路特定財源をめぐる与野党の攻防は、私が国政に送っていただいて以来最も明確な「対立軸」だ。年金や医療、教育、格差など深刻な社会問題、耐震偽装や天下り、税金の無駄遣いなど断片的な追及ネタで国会論戦やマスコミが盛り上がったことは何度となくあったが、「国のかたち」そのものを問うような核心に迫るものとはいえなかったように思え、政治家として心底沸き立つような局面はほとんどなかった。その点、道路特定財源の一般財源化こそ、真の意味で「戦後政治の総決算」ともいうべき骨太の国民的課題である。国と地方のあり方を根本的に問い直し、税金の使い方に明確なプライオリティをつけ、それをすべての国民に開かれた国会の場で徹底的に審議する、まさに現代政治の本質を衝く議論に他ならない。今年に入ってからの地元タウンミーティングでも、爆発的な手ごたえを感じている。平成20年度予算案審議の主戦場は参議院に移ったが、審議拒否などせずに堂々と本質的な議論を深め、政権交代へ向けて国民が納得できる不動の橋頭堡を築くべきだ。

戦後政治の総決算といえば、中曽根康弘元総理。2月24-27日の日程で、韓国新大統領就任式にご一緒させていただいた。今年卒寿を迎える中曽根総理から計り知れないエネルギーを頂戴した。中曽根総理から頂戴した「政治家は確信犯たれ」との薫陶を胸に刻み、「自ら省みて直くんば、千万人といえども我行かん」の気概で前進あるのみと改めて自らに誓う。それにしても、10年ぶりに政権を奪還したハンナラ党の我が友人たちの盛り上がりようを目の当たりにして、我が国にも政権交代をと改めて決意させられた。

帰国してみれば、防衛省・自衛隊の混乱は眼を覆うばかりの惨状を呈していた。もはや、論評すべくもない。それにしても、我が国唯一の実力組織で、最も緊張感をもって運用されねばならない組織の最前線でいったい何が起こっているのか。北の工作船や中国の領海侵犯などを切っ掛けに海上警備行動任務が常態化し、インド洋への派遣が恒常化し、ミサイル防衛における最重要プラットフォームを担う海上自衛隊に想像を絶するプレッシャーがかかっていることは間違いない。内局の背広組と制服組との間に軋轢があり、海上保安庁と海上自衛隊の間にもその出自をめぐる根深い疑心暗鬼(海上自衛隊の前身である海上警備隊は海上保安庁の付属機関としてスタートした)が横たわり、防衛省を抜本改革しようと乗り込んできた石破防衛大臣に対するすさまじい抵抗が渦巻く現状は、連日煽りたてるマスコミの尻馬に乗って防衛相の辞任要求を繰り返すなどといった単純な問題でないことだけは確かだ。野党という立場ではあるが、衆議院安全保障委員会の委員として、我が国の平和と安全を守るために何が必要かを冷静に見極めて本質的な議論を展開していく必要性を痛感している。