7月30日に神奈川新聞の一面で報道され、逗子市民の間でも大きく関心が高まっている逗子マリーナの高層ホテルを含む再整備について。

この件について、逗子市に状況を確認しましたが、市としては、計画の青写真を事業者側から入手した段階で、まだ何も決まっていないということです。


2020年東京五輪を契機に宿泊施設や江の島会場に決まったセーリング会場の拠点にすることを視野に再整備の計画が持ち上がったわけですが、130メートルの高層ホテル、134号線からの逗子マリーナへのアクセス改善、小坪漁港のフィッシャリーナ化など、複合的にこの地域を再開発しようとするプランになっています。

小坪マリーナ・逗子マリーナの堤防を拡幅して停泊できるボートの数を増やそうとするプランは2000年前後から神奈川県より逗子市に打診があったと当時の市長であった夫から聞いています。

ただし、このときはサーフポイントでもある大崎の自然環境や波の出方が大きく変わってしまうことを考え、逗子市が反対したところ神奈川県からはそれ以上何も言ってこなかったそうです。

今回のプランには停泊部分の再整備が入っていますが、整備する場所によっては地元のマリンスポーツ関係者から異論が出るのは当然のことと思います。

また、逗子市は平成14年に開発の高さ規制を定めたまちづくり条例を1年以上かけて市民参加で策定しています。

130メートルのホテル構想はまちづくり条例の高さ制限を大幅に上回るものなので、2020年東京五輪の大義があったとしても、このルールを覆すのは事実上不可能に近いと考えます。

ただし、高さ制限の中であれば近隣住民の方の理解を得られるように計画を進めることは可能でしょうし、逗子マリーナ自体は逗子市が誇る観光スポットのひとつです。

従来から話としてはある逗子市新宿から小坪に抜けるアクセス道路の整備や小坪漁港周辺で地元の海産物を提供するレストランを設けるなどの話は地元の理解と資金さえあれば決して筋の悪いプランではないと思います。

真相は定かではありませんが、柔らかい段階の話を神奈川新聞がスクープしたとも聞いていますが、今後の動向にも十分アンテナを張りながら何が自然・環境破壊につながり、何が地域活性化につながるのかをしっかり見極めていきたいと思います。