今回の質問で一番時間をかけたのが児童虐待対策についてでした。

虐待の通報があった場合、48時間以内に児童の安全確認をする義務があります。
本市で昨年度、保護が必要であると認定された児童の数は221人。
そのうち一件は児相(児童相談所)の職員と市の職員が同行し家庭訪問、43件は市の職員が単独で訪問、21件は児相が継続して観察中、そして残りの156件については、学校の先生や民生委員さんが児童の安全確認を行っているとのこと。
所管の福祉部長からは、「たんに赤ちゃんが泣いているだけかもしれないし・・誤報ということもある。なんでも訪問すればいいというわけではない」というお答えでした。
私は、これについてはどうしても納得がいきませんでした。
赤ちゃんは自分でSOSが出せません。
また、児童の年齢が高くてもネグレクトなどは発見が難しいですし、だからこそ家庭訪問することで、たとえ玄関先でも育児環境が適切か、また親に育児をする意欲があるかどうか少しでも分かると思います。とにかくどんなに軽微な通報であっても家庭訪問を怠らずに市の方で児童の安全確認を行うことを強く要望しました。また保護者の精神状態や経済状況など虐待の原因になる問題を見つけたら改善に向けて動くべきだと要望しました。なぜなら児相は児童の保護が優先課題なので、その家庭の問題改善については他の機関へとなってしまうからです。

この件に関して厚労省に対してもヒアリングを行いました。
私「通報を受けて、児相や市の職員が駆けつけても親が留守などで児童の安全確認が行えなかった場合の改善策はどうするのか?」
厚労省保育課「それについては氏名が特定できなくても○○号室の方へということで親に対して出頭要求が出せるようにしました」
私「では訪問した時に留守だったら親の名前がわからなくても大家さんにカギを開けてもらったりできるということですか?」
厚労省保育課「いえ、それは・・。民法で住居不可侵が定められていますからね」
私「ではその出頭要求は留守のときどうするんですか?」
厚労省保育課「ポストに入れておきます。」
私「親が帰ってこなくてポスト見なかったらどうするんですか・・」
厚労省保育課「・・・。」

大阪の虐待事件などを受けて、国の方でも調査チームをつくり改善に向けて動いているとのことでしたが、このような対応ではとてもこの先子供たちの命が救えるとは思えません。
しっかりとした改善策が出されるよう今後も注視してまいります。