総務建設環境常任委員会の視察で徳島県へ。
小松島市や阿南市などを視察してきましたので
ご報告いたします。

●小松島市『議会基本条例』
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私は副委員長ですので手前左側に着席。
そして、通常は職員の方が対応されることがほとんどですが、
反対側には小松島市議会議員の方がずらりと。

少し緊張します(^_^;)
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当然、議会基本条例というのは、市民に開かれた議会になるには
どうしたらいいのかというのをルール化するものですから、
議員自らがつくりあげ運営していくものです。
そのため、この条例に関しての説明はすべて小松島市議会議員
の皆さんから受けました。

議会基本条例は北海道の栗山町が平成18年に初めて制定し、
栗山町はこの条例のおかげで夕張市のような財政破たんを
免れたといわれています。

例えば、小松島市の議会基本条例では、市民への議会報告会を
行うことや、議員同士の討論の場を設けることを規定しています。
逗子市においても、すでに行っていることは多々ありますが、
やはりこうしてきちんと明文化することにより、強制でないとは
いえ、より議会活動が活発になることは間違いありません。

私からは以下のようなことを質問いたしました。
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Q長島「小松島市では、議員が決算審査の際に事務事業評価シート
を作成し、議員によるいわゆる事業仕分けを行っており、
大変素晴らしい取り組みと思う。
しかしながら、決算審査において、たとえ議会が不認定という判断を
下しても、すでに執行済みということから行政側としては往々にして
痛くも痒くもないという問題を抱えているが、こうした事務事業評価
シートを提出することできちんと改善が図られているかどのように
チェックするのか?」
A「予算編成の前に行政側へ評価シートを提出。
それを受けて、行政側は新年度予算案に合わせて、
予算反映等改善書を議会へ戻す。議会が改善と指摘
したことに対してコスト削減が見られるなど一定の効果が
現れている。」

Q長島「議会からの度々の改善の指摘にも関わらず、行政側の改善が
見込まれない場合予算を修正するなどということは過去にあったか?」
A「予算を修正したことはないが、こうした取り組み等において、
行政側は改善がみられている。」

本市においては、こうした議会基本条例はまだありませんが、
過去には予算を修正もし、決算の場では、無駄のみられる事業に
関しては必ず次年度予算での改善を要望しています。
今の議会は、行政サイドが出してくる議案や予算を
ただ追認しているだけの機関ではあってはなりません。

そのためにもこの条例の必要性について改めて認識いたしました。
お忙しい中、熱心にご説明してくださった小松島市議会議員の皆さん
本当にありがとうございました。


●阿南市の防災対策

以前、テレビで夜間の津波訓練のニュースをご覧になった
方もいらっしゃると思います。

新聞やテレビなどでもたびたび取り上げられている阿南市の
先進的な防災対策。
市民安全局の山崎忠雄さんにパワーポイントを用いて
分かりやすく説明していただきました。

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例えば津波ハザードマップなども、県の想定見直しを待たずに市が作成。

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防災無線は風向きでどうしても聞こえないときがあるので、
本当に危険なときは、サイレンを鳴らすように設定。
自主防災会も、現在200を超え組織率は80%以上を達成。
防災士の育成、組織化。
震災時は無料になる自販機の設置。

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この自販機は上にメッセージボードがついており、
防災情報が流れるようになっています。

またこれもテレビで報道されたそうですが、小学生が白い1mの竹を
使って校庭にSOSの対空メッセージを作製する訓練など。

本当にここに書ききれないくらいの、ハード、ソフトの両面で徹底的に
防災対策に力を入れ災害に備えており、
いかに逗子市の備えが甘いか痛感させられました。

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さぞや大人数の体制かと思いきや非常勤職員を入れ5名体制とのこと。
山崎氏は、自衛隊のOBで、そのために危機管理のノウハウがあり、
実践的な防災対策のリーダーシップを発揮されているようです。

逗子市においては、まずは地震・津波特別委員会を設置し、継続的に
災害対策に改めて力を入れて取り組まなければならないと思いました。

また、会議後には阿南市の岩浅嘉仁市長がご多忙の中、
ご挨拶にいらしてくださいました。
LEDの生産工場の街というこで、LEDライトのキーホルダーを議員
一人ずつにプレゼントしてくださいました。本当にありがとうございます。


●徳島市『みちピカ事業』

県庁所在地ということもあり、庁舎も大変立派でした。
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みちピカ事業とは、要件を満たした団体が市とアダプト契約を結び
市の道路を清掃活動するいうものです。

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私からは、小学5年生以上の中学生や高校生の団体とはどのような
団体なのか等質問いたしました。
生徒会やボーイスカウトなどの団体が活動をされているとのことです。

また70ある団体のうち民間企業も多く登録されており、社会貢献
のためにこうした活動をする企業が増えているようです。

登録した団体には、ベストやのぼり、清掃道具を貸与しますが、
完全なボランティアで清掃活動をしていただくとのこと。

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私も先月こうした市内の清掃活動のイベントに参加し、逗子駅から
逗子海岸までごみ拾いをして歩きましたが、時折ごみ拾いに夢中に
なり車にひかれそうになって危険だったのと、個人のお宅の前など
は不審者に見られてしまう恐れがあるので、やはりこうしたベスト
は小さなことですが案外大事なことだと思います。


こうした事業が成果を結び、徳島市の中心部はごみ一つ落ちてない
大変綺麗な道路でした。
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またたんに道路が綺麗になっただけでなく、道路修繕の声なども正確な
情報をスピーディに寄せていただけるようになったとのことです。

道路を常に見られているということで防災上も効果があったりと
ただの清掃にとどまらず副産物も色々得られそうです。



●徳島市のまちづくり

徳島市内の特徴としては、自転車のまちづくりが大変進んでいるという
ことです。1世帯の自転車保有率は3~4台!
幅8mの歩道の中に1,5mの自転車道が整備されています。

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それだけ自転車が多いため、放置自転車の取り締まりも毎日行い、
放置自転車は即時撤去しているとのこと。

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逗子市においては、これだけ幅の広い歩道の確保は難しいにしても、
カラー舗装で区分けしたり、また地下に駐輪場を整備するなど
参考にできる部分も多いと思いました。
やはり、ただ「自転車と歩行者のまちづくり」と唱えてみても、
ある程度のハード整備なくしては、市民の方も自転車や
徒歩で快適に生活することはできないのではないでしょうか。


他に、徳島県といえば阿波踊りですが・・

阿波踊りのモチーフが街の随所に見られます。

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こんなステンドグラスの街灯素敵ですよね。

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阿波踊りという伝統的な踊りの文化もこうしたまちづくりのモチーフと
なるのですね。

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まちづくり研究をしている者のはしくれとしては、こんなところに
興味を持ちました^^



今回の視察で色々と勉強してきたことを逗子市にしっかりと
フィードバックしていきたいと思います!