病院を変わってから半年くらい経って
やっぱり手術することにした


このままズルズル歳を重ねたくないと思った

手術はしなくて腫瘍がなくなるなら
それがいいけど
そんな方法どこにもないし


手術をしたいと先生に伝えると
次の診察ではMRIを撮った

そして手術の説明を受けた


右の卵巣の一部に腫瘍がある
MRIで見ると
髪の毛や歯などがある奇形腫の可能性が高い

手術は右卵巣をすべてとるのではなく
その腫瘍部分だけをとる方法でする

それにそのときに左の卵巣も
悪いところがないか確認すると


奇形腫………

それは…ブラックジャックのピノコちゃん!!

しぇんしぇしぇんしぇ

って頭の中をピノコちゃんが走り回ってた


卵巣って新しい命が生まれるところ
髪の毛や歯ができるってあり得るけどすごい……

そう思った


手術をしたのは甲状腺の手術からちょうど2年後だった


手術は腹腔鏡
そのやり方も選べた

ひとつはおへそだけ開く方法

傷口がひとつですむ
ただひとつしか開けないため
体の中が見えにくいので
多少のリスクがあるということ


もうひとつはおへそと下腹部の2箇所を開く方法

下腹部の傷は3センチくらいになる
体の中は見やすくなるので
こちらの方が比べるならば安全

ただ傷が増えるとその分体への負担も増える


おへそだけ切るのはある程度
おへその大きさがある人しかできないらしい

それでも最近はおへそ1箇所で
する人が多いと


ただどちらの方法も
危険な状態になったら開腹手術に
切り替えると言われた


わたしはできるだけ体の負担を減らすため
おへそだけを選んだ


いまお腹を見るとホントに手術したかどうか
わからない

おへそのくぼんだところに傷あとがあって
よーく見ないとわからない

ビキニも着れる


甲状腺の手術あとも卵巣腫瘍の手術あとも
知らない人は全然わからないと思う

それはうれしいことなんだけど
たまにさみしくもなる

あんなに悩んで泣いて頑張ったのに
これだけの傷ですむのかと…

全然わからんねー
よかったねーって言われても
病気があったことは消えないし


複雑な気持ちになる