70年代前半のアンバサダー5000Cです。


山型リムでビッグAではなく「ABU」の刻印、レベルワインドが球形です。


カップが山型になったのは72年の後半ごろから、


ABUの刻印は74年から(稀に例外あり?)、


レベルワインドが球形なのは74年の前半までです。


70年代前半のアンバサダーは部品の出入りが多く、いろんなタイプがあるので面白いです。


アンバサダーは1953年のレコードから今に至るまで無数のモデルが存在します。


各々ご自分の好みに合ったものを手に入れて使うことができるのも、アンバサダーの魅力の一つです。






70年代前半のモデルですが、60年代のデビュー以来の小さなスタードラグとショートツインハンドルが付いています。


もう少し時代が下るとここも変わっていきます。





中の状態がとても良い個体でした。


ドライブギアのカドミウムメッキがきれいなままです。


これからも大事にしていってほしいですね。



カドミウムメッキは非常にサビに強く耐久性も高いのだそうです。


しかし廃液が生き物に有害なため70年代の後半に使用が禁止されました。


蛇足ですが古いフェンウィックなどのグラスロッドのレジンとして使われていたフェノールも、有害なため使用されなくなりました。


オールドフェンウィックが初期とその後で別物と言われる所以です。


これらはアスベストやフロンガスなどと同じ「人類の過ちシリーズ」の一つですね。


メッキされたギア自体は安全ですので、そこはご心配なく。