ヘドンマークⅢ ヘリテージ35
スウェーデンのビクトリー製のセミダイレクトリールです。
パーミング側のレバーを前に倒すとレベルワインダーが倒れて、ラインの放出抵抗を小さくする仕組みです。
ダイワのTウイングシステムと同じです。
ちなみに1960年代のリールです。
マークⅢにはセミダイレクトではないヘリテージ30もあります。
ほかにはワイドスプールのヘリテージ40と45もありますが、けっこうレアなモデルです。
フレームにフリースプールになる機能が付け足されたような仕組みです。
ダイレクトリールっぽさを色濃く残したリールですね。
実に味わい深い。
セミダイレクトなのであまり影響ありませんが、ドラグが弱々です。
ダイレクトリールと同様、ハンドルを押さえていればフルロック状態ですので問題ありません。
ヘリテージにはいくつか泣き所があります。
まずはスプール。
このデコボコがすり減ると使用不能になります。
このようにピニオンギアが噛み合う部分です。
メカニカルブレーキを緩めて使うと摩耗が早まるのでNGです。
この部分には必ずグリスを塗ってください。
もう一つはこのツメです。
セミダイレクトは傷みにくいので気にしなくていい部分ですが、
ヘリテージ30や40は、このツメがハンドルのアンチリバースの役割をしています。
ここが摩耗するとハンドルが止まらなくなってしまいます。
スプールとツメの摩耗が原因で使えなくなったヘリテージをいくつか見たことがあります。
特に30や40を使っている方は部品取りを持っておくことをおすすめします。