赤い矢印が調節するところです。
4番のキャップを開けて、スロットルワイヤーごと2番を引き抜きます。
ワイヤーを押し込むとワイヤーのストッパーがずれるので、ワイヤーを2番から外します(この図にワイヤーは載っていません)。
スプリングとガスケットも外れるので、2番の部品が分解できるようになります。
ニードルはM字のストッパーで押さえてあるだけなので、ストッパーを外してニードルを引き抜きます。
混合気の濃さはニードルに付いているクリップの位置を変えると調節できます。
クリップの位置は5段階に変更でき、通常は上から2段目の刻みに付いています。
今回は混合気を濃くしたいので、クリップを1段下、上から3段目に付けて組み戻しました。
さっそく運転してみたところ、1速〜3速のモタッとした感じはなくなり、キビキビ走るようになりました。
しばらくこの状態で走ってみて、点火プラグに異常が出ないか様子を見てみます。
注意点
ジェットニードルは千枚通しぐらいの太さの針です。
デリケートな部品ですので、くれぐれも落として変形したり傷つけないように注意しましょう。
ニードルに付いているクリップは非常に無くしやすい部品です。
付け外しの際に飛ばさないようにタオルなどで周りを囲いながら作業しましょう。
ジェットニードルとは
キャブレター内の燃料が噴き出す穴に刺さっている部品で、混合気の濃さを調節しています。
ニードルが上に上がると穴が広がり、混合気が濃くなります。
下に下がると穴が狭くなり、混合気は薄くなります。
今回はニードルを少し上に上げて混合気を濃くしました。
これでアイドリング〜中回転域までのモタつきが解消されて走りやすくなりました。
(2月上旬追記)
年が明けて1月半ばごろから、次第にリトルカブの調子が悪くなってきました。
エンジンのかかりが悪くなって、信号待ちでエンストまでしだしたので、再度点検しました。
まずプラグをチェックすると真っ黒でしたので、ガスが濃いと判断し、ニードルを元の位置に戻しました。
それでも良くならならず、2月に入るとエンジンのかかりが更に悪くなってしまいました。
まずプラグを疑って新品にしてみましたが、かかりは良くなりません。
そこで更に1段ニードルを下げたところ、あっさりエンジンがかかるようになり、アイドリング中のエンストも全く起こらなくなりました。
マフラー出口のパイプ径が太くなると排気効率が良くなると思いがちですが、排気量が同じ条件では違うということがわかりました。
水道のホースも先端を指で潰すと勢いよく水が飛ぶように、マフラーも細い径の方がスムーズに排気されます。
今回はマフラー交換をしたことで出口のガスの流速が遅くなり、燃焼室内のガスが濃くなりすぎてカブってしまったのでした。
そのため混合気の濃度をニードル調整で薄くすることで、始動とアイドリングが安定したのでした。
この現象は知恵袋などを読んで見た限りでは、ほとんどの人が知らないことだと思います。
ほとんどの人が、マフラーの出口が太くなるイコール抜けが良くなると勘違いしていて、抜けが良くなったらエアクリーナーから流入する外気が増えるから、ガスを濃くしろと答えています。
マフラーを交換したらキャブレター調整をしないと同じようなトラブルが起こる可能性が高いです。
調子が悪くなったら、まずはプラグを点検して、ガスが濃いのか薄いのかを調べましょう。
それに合わせてガスの濃さをキャブレターで調節です。
ただ、春になって暖かくなってきたらまたプラグを点検してキャブ調整が必要かどうかをみる必要はあるかなと思っております。