恐るべし ポポ | nagarenotokiのブログ

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四季折々、自然の姿に感じること

ある夜の出来事だった
夫と散歩から帰って 興奮覚めやらぬポポの姿に
私はちょうど7年前の 夫の交通事故を思い出した
入院してしばらく後に 夫を元気づけたいと
ポポを病院玄関まで連れて行って 夫と対面させたのだ
ちょうどポポも 大好きな「お父さん」が急にいなくなって
元気をなくしていた

息子が運転する車にポポを乗せ 病院に向かう
病院玄関に 夫の姿は見えず私は
「玄関に出てるようにメールしといたのに お父さん出てないね」と
車の中で言うと その瞬間ポポが私の手から離れ
窓に足(手?)を掛け 大興奮で鳴き始めた
するとお父さん登場
ポポはしっぽをちぎれそうなほど振って どんなに喜んだか

ポポを前にして 夫とそんな思い出話をした
その後 ポポに異変が起こった
あんなに散歩から元気に帰って来たのに 
急に床にへたり込んで まるで動こうとしない
夕食も見向きもしない
大好物のウインナーさえも うつろな目で一瞥するだけだった
いったいどうしたというのだろう

 
夫は さっき話していた7年前の話の意味が 
分かったのではないか そして不安を感じているのではないかと言う
そうかもしれない 
ポポは結局 一口も何も食べないまま
ゲージに入れると 突然ワンワン鳴き始め
爪でガリガリとゲージを引っ掻く
仕方なく出してやると すぐに夫のもとへ
離そうとすると 激しく鳴く
仕方なく寝てしまった夫の足下にいさせた

こんなにまで 犬は主人の事を慕っているものなのかと
そのけなげさに感動さえした
本能ではなく ちゃんと心で
自分の主人の安否を気遣っているのだった