「この宇宙のなかに子どもたちがいる。

これは誰でも知っている。

しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを、

誰もが知っているだろうか。


それは無限の拡がりと深さをもって存在している。

大人たちは、子どもの姿の小ささに惑わされて、

ついその広大な宇宙の存在を忘れてしまう。


大人たちは”小さい”子どもを早く”大きく”しようと焦るあまり、

子どもの中にある広大な宇宙を歪曲してしまったり、

回復困難なほどに破壊したりする。


このような恐ろしいことは、

しばしば大人たちの自称する『教育』や『指導』や『善意』という名のもとでなされるので、

余計にたまらない感じを与える」


(河合隼雄『子どもの宇宙』岩波書店、1987年)



子どもに関わる大人たちが決して忘れたくないこと。


保育カウンセリングのテキストに載っていました。

子どもの中にある宇宙を歪めたり、破壊したりしたくないですね。