近所の小学生が国語や算数の県版テストを持って帰って来ています。

いい点数を取った子が私にも得意げに見せてくれます。
とてもかわいいです。
我が家の子たちにも、こんな頃があったな~と。


ふと、二女が小1のときのことを思い出しました。

嬉しそうに、県版テストをランドセルに入れず手に持って帰ってきたことがありました。

見ると…みごとな0点!
しょうがないんですよ。
知的障害があるために問題の意味がわからないんですから。

でも、名前を書いていた。
ひらがなで精一杯に。
そこに花丸がついていたんです。

「おかあさん、○もらった♪」

と、とっても嬉しそうでした。

私も、「お名前書けたんだね」と褒めてあげたことを覚えています。
少しのショックを隠しながら…。


ところがその後…


当時小4だった息子が、どれどれ…と県版テストをめくりはじめたかと思うと、ぽたっぽたっと音がし始めた。

下を向いたまま、泣いていることを必死に隠し、それでも落ちてしまう大粒の涙を止めることができず、懸命に堪えていた。

私はそのことに気付かないフリをしたけど

聞きとれるかとれないかぐらいの声で息子が、

「こんなにわからないんだね」ってすごく悲しそうに呟いた。

お兄ちゃんとして、すごくショックだったみたいです。


私は息子のその優しさに胸が詰まってかける言葉もなかった。

言葉を発したら泣き出してしまいそうだった。

だってそのテストを見てツライのは私も同じだったから。


いま思えば、それが始まりですね。

知的障害を持つ二女が、その先、何度となく苦い想いをするという現実の。