週刊誌記者・蒔野が北海道で出会った坂築静人(さかつき・しずと)は、新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪している男だった。
いつ、どういう死因で亡くなったかではなく
誰を愛していましたか
誰に愛されていましたか
誰から感謝されていましたか
静人はそのことを大事にしながら、亡くなった人の情報を集め、その死を”悼んで”旅を続けている。
そんな折、静人の母親が癌になり、静人の帰りを待ち侘びながら、静人の知らないうちに最期を迎えようとしている…。
考えさせられるものがありました。
夫婦の絆、親子の絆にぐっとくるものがありました。
さすが、7年もかかったという本なだけに、充分な読みごたえを感じました。