カラテ 大会出場 その7 | クリーチャーガレージキット人間のブログ

カラテ 大会出場 その7

三回戦。

相手は、今大会で選手宣誓をした優勝候補の選手。


本来ならビビるが、
2回戦勝ち調子付いた自分には、
この相手と戦って勝ちたい。

そういう欲が出てきていた。


選手の待機椅子で待っていると、
目の前の選手のゼッケンが目に入った。
本来 胴着に縫い付けるはずのゼッケンが、
安全ピンで留めてある。


そして、1つの安全ピンが外れており、
針が飛び出ていた。


危ないと思ったので
思わずなんの断りもなしに
ピンをとめ直してしまった。

「あ。すんません」

前に座っていた選手が言った。


よく考えたら、
この人が勝てば、次自分とあたるかもしれない相手だった。

そう思ったので、この選手の試合を見ることにした。
安全ピンの選手は168cmくらい。
相手は180cm。慎重さはそうとうある。


始まったと同時に、安全ピンの選手が
メチャクチャに攻撃。

とにかく休まない。


ずっと攻撃している。


ガードすらしない。

結局、
180cmの選手はなにもできず、
一方的な試合展開で、
あっという間に倒された。




「うわ・・・これやばい・・・」


受けて、突いて、蹴って、避けて 

そんなカラテ的な技の美しさは無い、
無骨で攻撃本能の赴くまま、
がむしゃらに攻撃するスタイルだった。
その中にカラテで磨かれた技が融合されている。

完全に自分のやりたい事を出来ている、
そんな動きだった。



自分はどちらかというと、
受けたり突いたりの基本をベースにしている。

ここまで本能的に動く人は、あまり見たことがなかった。
ある意味、その野生的な動きはかっこよく見えた。


そんな事を考えていると、
自分の番になっていたことに気づいた。



さて、3回目だ。
選手宣誓した相手を倒せば、
結構な金星が飾れる。
ここで負けるわけにはいかない。


3回も勝ち上がるとさすがに動きの良い選手で、
攻防バランスが取れている感じがした。
お互い、技の応酬が続く。

顔を蹴られ技ありを取られたが、
ここではあせらなかった。

ローキックで足にダメージを与え、
すぐに取り返した。


延長試合まで行ったが、
足を攻め続け、なんとか勝てた。


この試合が、自分的に一番満足している試合だ。

今まででかなり上手に動けたし、
相手選手も良い動きだったので試合を楽しめた。

ここで終わっていたら、きっともう一回試合に出ていただろう。



で、ふと気がついた。

あれ、次 決勝じゃね????