イエス・バット法は、通常
「はい、おっしゃるとおりです」
といったん同意した後に、「しかし、・・・」と続けます。
ところが、
この「しかし」は「強い否定」を意味する言葉です。
せっかく、相手の意見に同意したり、受け入れたりしても、
その後で「しかし」を使えば、
「結局、自分の意見を否定するのか?」
と相手に反感を買われてしまう可能性も十分考えられます。
(1)イエス・ただ法
そこでお勧めするのは、
「しかし、・・・」よりも「
反論」「否定」のニュアンスが薄くなる
「ただ、・・・」を使うことです。
「ただ」は、
あくまでも「参考意見」、「補足情報」として述べる
ニュアンスになります。
「おっしゃる通りです」
「ただ、○○という見方もできるのでは?」
「ただ、××だと思いますが」
「ただ、△△についてはどうですか?」
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(2)イエス・ところで法
しかし、「ただ、・・・」にも、まだ、
「反論」「否定」のニュアンスが残っています。
「ただ」を何度も繰り返すと、
やはり耳につき、「反論」されている気がしてきます。
そこで、
「しかし、・・・」の代わりに「ところで、・・・」を使う
というウルトラテクニックがあります。
「おっしゃる通りです」
に続けて、
「ところで、○○という見方もできるのでは?」
「ところで、××だと思いますが」
「ところで、△△についてはどうですか?」
「ところで、・・・」で続けた意見を聞くと、
「反論」「否定」の意見ではなく、
「別の異なる意見」だと
相手は錯覚して受け止めるでしょう。
そのため、
その意見を受け入れるのにも抵抗感が無くなります。
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(3)イエス・省略法
「イエス・ところで法」と同様に、
さりげなく「反論」「否定」の意見を伝える方法があります。
それは、
接続詞を一切使わずに、
「反論」「否定」意見を続ける方法です。
「おっしゃる通りです」
に続けて、
「○○という見方もできるのでは?」
「××だと思いますが」
「△△についてはどうですか?」
全く接続詞を使わなくても、
会話として成り立つのが
日本語の懐の深さと言えるでしょう。
しかし、やはり接続詞が無いと
少々、乱暴な話の進め方のような気がします。
接続詞を省略すると、
前後関係を聞き手が考えなければならないので、
聞き手への負担が高くなるからです。
目上の人や役職の高い人、お客様などに対しては、
接続詞を使った「イエス・ところで法」の方が
失礼にならないでしょう。
イエス・バット法の言葉の組み合わせ
(作 ながれおとや)
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