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バンコク在住のじゅーざです。
以下、本題です。
昨年書いていた【朝鮮料理の歴史の一端】シリーズの連載再開です。
過去記事はこちら→【新連載!朝鮮料理の歴史の一端】のまとめ&メニューページ
今回は備忘録がてら…
明治42(1909)年1月発行
『女道大鑑』(三八光商会編輯部 著)
の本の中の
「手軽朝鮮料理」の項
を出来るだけ原文に忠実に書き起こしてみます。内容は旧シリーズで紹介したホントかなり重なりますが、それは逆にここで取り上げられたような料理が当時の日本では
(゜Д゜)これが朝鮮料理じゃ!!!
と日本で紹介されていた、ってことだと思います。
んじゃ、
れっつらごー♪
日韓条約(第2次日韓協約と思われ…)以来、朝鮮との交通はいよいよ繁く、交際の親密になり行くと同時に彼の国の料理法も一通りは心得なければならぬものである。すべて彼の国の食物は身分の上下によりて異なるところあれども通例赤飯に肉類の外に乾魚と漬物の類であるが甘醤、辛醤、胡椒の調味を用い、食後には重湯を飲む習慣である。この重湯は我が国にて茶を飲むのと同じ理由である。
また食事は朝夕の二度にて朝は9時、夕食は午後7時を通例とし、別に午後2時ごろに点心と称して餅類または果物を少し食べるのが定めとなっている。
その順序は以下のようである。
○赤飯の事
日常の食物である赤飯は我が国の炊き方と大差なく、ただ釜が平らにしてちょうど豆腐釜の如し。しかして何故に赤飯を食べるかというに彼の国は豆類の産出が極めて多く、その値(価格)もまた米価より安きが故にこれを米に混ぜて食べるのである。
オレ注:今の韓国では黒豆などを入れた「五穀米」が食べられるようですが、昔は少ない食用の米を食い延ばすために豆を入れてたんでしょうね。日本の宮城県の「カテ飯」みたいなものです。
○肉蒸(チム)
チムはあたかも我が国における牛肉のスキ焼の如きものなり。その仕方(作り方)は肉とわずかな芹の如き野菜を鍋に入れ、醤油に少しの水を混ぜて煮るものである。
オレ注:「チム」は「蒸し物」なんですが、これは野菜から出る水を使って「蒸し煮にする」から「チム」なのでしょう。初期の朝鮮料理を紹介した本ではよく出てくる表現です。
○沈菜(チンサイ)
沈葅とも書く。我が国の香の物と同じく、甕の中へ糠と塩を入れて大根または蕪を漬け、その間へ鰯か鯵の如き小魚を混ぜて味を付け、二十日間くらいにて食用とする。
オレ注:この頃はまだ白菜が一般的ではなかったところに注意。また唐辛子が出てこないのも面白い。
○乾肉
これは牛肉を乾したるものなり。その仕方は夏の最中に新鮮な牛肉を薄く切り、これを日光に干すこと2、3日なればその色は黒色となる。かくして貯えて置く時は2、3年を経ても差し支えなく味もまたすこぶる美味とし、しかし梅雨中は湿らざるようにすべし。
オレ注:昔の知恵の保存色でしょうね。タイではまだ多いけれど韓国ではあまり見ないかな?
○油卵
これは西洋料理のオムレツに似るものにして、先ず卵を溶かして油を引きたる鍋に入れ葱あるいは韮を刻みて加えたるものなり。
オレ注:ネギやニラ入りの「ジョン」ですね。
○餅(トック)
トックとは朝鮮語に言う餅の事にて、我が国の餅とは異なることなく、ただそれを食する時に蒸し肉あるいは麺汁に混ぜて食用とする。また、糯(もち)米にて作りてこれに彩色を施すものあり。
オレ注:これは現在も健在ですな。
○豆菜(とうさい)
モヤシの事にして韓国一般の常食とす。その製法は先ず箱様の中に大豆あるいは小豆の類をもやして芽をふかしめ、それを油に煎って味を付け、もしくは酢漬けにして料理する。
オレ注:普通に「ナムル」ですな。
○炙魚(ゆおく)
日本料理の天婦羅と同じ。まず魚の肉を薄く切りて、これに醤油または芥子を付けて食するもあり、また天婦羅の如く麦粉に包み、油を引きたる鍋にて煎りて食するもあり。
オレ注:昔も朝鮮で生魚を食べていたってこと?(´・ω・`)
○朝鮮饅頭
先ず小麦粉にて団子を作り、その中へ牛肉、鶏肉、鶏卵、魚肉、野菜など5,6種から十種くらいのものを刻みてこれを入れ、別に汁を作りて食する鳴り。最も汁は醤油の中へ酒または水を加えたるものに肉類もしくは野菜を入れて料理す。
オレ注:これは現在の「マンドゥクク」です。
○乾魚(かんぎょ)
これはハマグリ、カニ、イカ、タコ、その他の魚類を乾かしたるものを焼くことなく、また煮ることもなくしてそのまま食用とする。
オレ注:これ今も韓国でこういう食べ方するのかね?
大体以前にとりあげたメニューとほぼ同じです。
これからも色々明治・大正時代の当時を伝える本を紹介していきますね♪
こんかい終わり
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