
ドラミ「みんなは覚えているかしら?
お兄ちゃんと友情を誓いあった、あの6人のことを。」
今日から7回に渡って、「ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?」を紹介する。

ドラミのナレーション
"22世紀。この事件は、わたしドラミが卒業を明日に控えたロボット養成学校で起こったんです。
20世紀から来てくれたお兄ちゃんまで巻き込んで…"
ロボット学校に黒雲が漂う。
ドラえもん「何だ?急に空が暗くなったぞ。」
寺尾台校長「ほう、珍しいのう、こんな天気は。」
そして、黒雲から落雷が発生。
とあるコンピューターに雷が落ちると、校内に異常が発生する。
ドラえもん「わっ、ど、どうしちゃったんだ!?」

と、突然奥から強い風が発生した。
ドラえもん「校長先生、あ、あれは!?」
寺尾台校長「さて、なんじゃろう?」
その強い風は、生徒達を次々と吸い込んでいく。
ドラミ「す、吸い込まれちゃう~!!」
走るドラえもんと寺尾台校長、そしてタケコプターで逃げるドラミ。
ドラえもん「どうなっちゃってんの~!?」
しかし、タケコプターが頭から外れてしまう。
ドラミ「あっ、タケコプター!」
吸い込まれそうになったドラミは、ドラえもんのヒゲを引っ張る。
ドラえもん「イテテ!イテテ!」
寺尾台校長「わしも、もうダメじゃ~!」
限界を迎えた校長もドラえもんの反対側のヒゲを引っ張る。
両側からヒゲを引っ張られたドラえもんは、痛みを堪えて疾走する。
と、ドラミの四次元ポケットからひみつ道具が次々と吸い込まれた。
ドラミ「ポケットの中身が全部吸い込まれちゃう~!」
ドラえもん「アーッ、アーッ、もうダメーー!!」
右にいたドラミがスイッチに当たると同時に扉が閉まる。
しかし、ドラえもんと校長は吸い込まれてしまった。
ドラミ「いたたた…、あっ、お兄ちゃん!校長先生!」
閉ざされた扉を引っ張ってもノックしても反応しない。
ドラミ「学校中がどうかしちゃったみたい…」
と、ドラミの足下にあるひみつ道具が光る。

ドラミ「これは、お兄ちゃんの道具。『親友テレカ』。」
ドラミが親友テレカを見ると、突然強く光り出し、一条の光となって伸びていった。
ドラミのナレーション
"そう、その親友テレカは、お兄ちゃんと友情を誓い合った彼ら6人を呼ぶための
道具だったのです"

"中国四千年 究極のカンフー《王ドラ》"
光はまず中国の山中に伸びる。
そこでは王ドラが修行をしていた。

"ブラジルの若きスーパーストライカー《ドラリーニョ》"
次に光が飛んだのはブラジルのスタジアム。
そこでサッカーの試合をしていたドラリーニョは、イエローカードを取られた。
ドラリーニョ「え~、そりゃないぜ~。うわっ!」
そこに、親友テレカが飛んできて、ドラリーニョは「見ろ!」と見せ返した。

"古代アラビア砂漠 伝説の魔術師《ドラメッドⅢ世》"
サウジアラビアに飛んだ光は、プールの上で空飛ぶ絨毯を広げて昼寝していたドラメッドⅢ世を直撃する。
ドラメッド「わあっ!水怖い!水怖い!」
絨毯にしがみついて親友テレカを見るドラメッド。

"氷の大地 ロシアさすらいの星《ドラニコフ》"
ロシアに飛んだ光は犬橇を引いていたドラニコフに当たる。
四次元マフラーに入った親友テレカを見ると、次に回した。

"スペインは、赤き情熱の闘牛士《エル・マタドーラ》"
5番目に飛んだ場所はスペインのコロッセオ。
マタドーラ「来い!」
ここでエル・マタドーラは闘牛の真っ最中だった。
親友テレカからの連絡を受け取ると次に光を飛ばすが、後ろから来た牛に撥ね飛ばされてしまった。

そして、光が最後に飛んだのは、アメリカだった。
店主「お待ちどう。」
キッド「あ~ん、おっと!」
ドラ・ザ・キッドと相棒のエドが食事しようとした時に親友テレカからの連絡が入った。
エド「兄(あん)さん、どないしましたん?」
キッド「いっててて、あっ!俺の親友テレカが!いけねえ、ドラえもんが助けを求めてやがる!」

"そして、ミスター・アメリカンドリーム。西部のガンマン《ドラ・ザ・キッド》!"
キッド「行くぞ、エド!日本だ!」
エド「えーっ!兄さん馬遣い荒いわ!」
大急ぎでエドは藁を食べると、キッドを背に日本へと飛び立った。
キッド「ファイト~!」
エド「いっぱつ~!!」
キッド「高いとこ怖~い!!」

ロボット学校では、ドラミがステンドグラスの騎士に祈りを込めていた。
ドラミ「わたしの白馬の王子様。どうか学校をお守りください。
お兄ちゃんや校長先生たちを助けてください!」
と、そこにステンドグラスを破ってキッドとエドが駆けつけた。
キッド「ヤッホー!とうちゃーく!」
ドラミ「わたしの、白馬の王子様が!」
エド「ブヒッ!えーわ、すんまへん。」
キッド「よう、白馬の王子キッド様の登場だぜ!」
キッドはエドから降りて挨拶する。
キッド「しっかし、ドラえもんに呼ばれたと思ってかっ飛んで来たのに、待ってたのはガキンチョの妹かよ。」
ドラミ「ガキンチョ?」
キッド「で、ドラえもんは一体どうしちまったんだ?へちゃむくれ。」
ドラミ「へちゃむくれ!?」
キッド「しっかし、この学校も俺がいた頃と変わんねぇなあ。」
ドラミ「あ、あの…、あたし、ドラミ。」
キッド「ああ、ガキンチョでへちゃむくれのドラミだろ?」
ドラミ「ガ、へ…むう!」
キッドからの散々な言われように膨れっ面になるドラミ。ちなみにエドは人参を食べている。
キッド「親友テレカー!」
ドラミ「あっ、親友テレカー。」
キッドがドラミに親友テレカを見せると、ドラミも親友テレカを出した。
キッド「こいつが、俺をここに呼び寄せたんだ。」
ドラミ「ふーん。あっ、お兄ちゃんは何だか不思議なものに吸い込まれちゃって…」
キッド「不思議?」
ドラミ「わたしの卒業式を楽しみにしてわざわざ来てくれたのに。」
キッド「そう?」
ドラミ「校長先生や他の生徒たちもみんな消えちゃったのよ!」
キッド「みんなね。」
ドラミ「助けが来るまでと思ってここで隠れてたけど、四次元ポケットの中の道具もみんな吸い込まれちゃったんだから~!!」
胸倉を掴んでマシンガントークで詰め寄るドラミにキッドは怒る。
キッド「やかましい!!…え?」
ドラミ「落ちる落ちる落ちる落ちる!!」
ドラミが落ちそうになる。
キッド「しょうがねぇなあ。」
キッドは自分の足を伸ばして救出した。

キッド「しかし、学校の管理をしているはずの"ダディ13号"はどうしちまったんだ?」
ドラミ「ダディ13号?」
キッド「ああ。俺がここにいた頃は、いつもいつも学校を守ってくれてたぜ?」
ダディ13号「下校の時刻になったぞ。まだ勉強している生徒は遊ばなきゃダメだぞ~!」
ドラミ「今学校を守っているのは、"マミィ14号"っていうコンピューターよ。」
マミィ14号「下校の時刻よ。よい子は後片付けをきちんとしてよ。
宿題忘れないで持って帰ってよ。寄り道はダメよ。ロボットマンションまでまっすぐ帰ってよ。
みんな、明日も元気に登校してよ。」
ドラミ「マミィ14号…」
キッド「何か不思議なことがこの学校に…」
と、その時、ドラえもん達を吸い込んだ謎の物体が再び現れた。

ドラミ「出た~!」
エド「兄さん!」
ドラミ「キッド、逃げるのよ!」
キッド「バカ言ってんじゃねぇよ!俺はドラえもんを助けに来たんだぜ?
あんなの俺の空気大砲で木っ端微塵だぜ!ドカーン!ドカーン!ドカボカーン!」
しかし、攻撃がまったく通じない。
キッド「ダメだ!」
大急ぎで逃げた3人は、「東」と書かれた非常口に逃げる。
キッド「フゥ~、なんなんだアレは~。」
と、扉がジグソーパズルのように抜け落ちて謎の物体が再び襲い掛かってきた。
3人「来た~!!そこまで来る~!?」
必死に走る3人。
ドラミ「キッド~、何とかして~!」
キッド「こんなの俺にはどうにもこうにも~。エド、行くぞ!」
エド「兄さん馬遣い荒いわ!」
キッド「つべこべ言うな!」
エド「はい、兄さん!」
キッドとドラミはエドに跨り、空を飛んだ。
キッド「ファイト~!」
エド「にはつ~!!」
キッド「高いとこ怖~い!!」

ところが、3人は見えない壁に激突してしまう。
キッド「何でこんなところに壁が…」
落ちていく3人。そして、
エド「ほな、さいなら~!!!」
エドが吸い込まれてしまった。
キッド「エドー!!」
ドラミ「キッド~!」
キッドとドラミの謎の物体に吸い込まれてしまったが、
キッド「ドラミ、掴まれ!ドカーンドカーンドカーンドカーンドカーン!!」
空気大砲の反動を利用して、謎の物体から脱出を図るキッド。
キッド「脱出成功!」
落ちた先は外の堀。ドラミとキッドはここから学校に入っていった。
Part.2につづく