今日、3歳下の僕の妹が結婚した。

埼玉県越谷市のギャザホールで結婚式が行われた。

生活リズムの違いからここ5年ほとんど会話がなかった妹だけど、ウェディングドレスに身を包んだ彼女を、生まれて初めて綺麗だと思った。

新郎とは今日が初対面だったけれど、話してみると爽やかな好青年だった。

そして、終始和やかな披露宴でのラスト、両親への感謝を述べる妹は、感極まって啜り泣きながら言葉を繋いだ。
父と母にとっては出産からの思い出が走馬灯のように駆け巡ったのか、目元が潤んでいた。
その姿を、僕は忘れない。


さだまさしが歌った『親父の一番長い日』は、一人の女性の誕生から結婚までを、彼女の兄の視点から歌い上げた歌。

ここでは最後の6番の歌詞のみ記載する。

妹の選んだ男に間違いはないと
信じていたのは やはり親父だった
花嫁の父は静かに娘の手を取り
祭壇の前に緩やかに立った
ウェディングベルが
避暑地の教会に鳴り渡る時
僕は親父を見ていた
紛れもない親父の涙の行方を
僕は一生忘れないだろう
思い出抱えてお袋が続く
涙で霞んだ目の中に僕は
今まで一番きれいな妹と
一番立派な親父の姿を
刻み込もうとしていた
兄貴として 息子として

正にこの歌詞の通り、僕は兄貴として息子として、今日という特別な一日を一生忘れないだろう。

最後に、結婚する妹へ。
情けない兄貴ですまなかった。
これから先、色々な困難が待ち受けるだろう。
そんな時には、愛を信じた男性を支えてほしい。
―――結婚おめでとう。