昭和最後の「燃えよドラゴンズ!」は、中日が優勝した1988年に登場した。
歌うのはCBCアナウンサーの久野誠で、冒頭にはアナウンスが導入されている。
(アナウンス)
｢試合終了！ドラゴンズ優勝です！
長く苦しいペナントレースを乗り越えて、今、星野監督の夢が実現しました!!
泣いている、笑っている、歴戦の勇士たち!!｣
♪遠い夜空にこだまする
竜の叫びを耳にして
ナゴヤ球場詰めかけた
ぼくらをジーンとしびれさす
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
ビールかけは、昭和天皇の病状に配慮して、自粛となった。
♪一番彦野が塁に出て
二番立浪 ヒットエンドラン
三番ゲーリー タイムリー
四番落合 ホームラン
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
(彦野利勝、立浪和義、ゲーリー･レーシッチ、落合博満)
立浪和義がついに｢燃えドラ｣に登場。以後｢2008｣まで欠かさず登場する。
♪五番宇野の大アーチ
六番徹の勝負運
七番川又 輝いて
八番中村 夢を打つ
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
(宇野勝、仁村徹、川又米利、中村武志)
この年から3年間、兄の仁村薫が在籍。スコアボードでは｢仁村兄｣｢仁村弟｣と表記される。
♪ダブルエースだ 小松･小野
杉本･米村 ミラクル左腕
若武者近藤･上原に
踊る守護神 郭源治
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
(小松辰雄、小野和幸、杉本正、米村明、近藤真一、上原晃、郭源治)
個人的に｢燃えドラ｣で一番好きなフレーズは｢踊る守護神｣。郭源治は以前に弟を事故で亡くし、その悲しみを振り払うかのように気迫を押し出すピッチングをした。それが踊るように見えたことから、｢郭ダンス｣と呼ばれる。
♪頼むぞタカマサ カムバック都
川端･宮下･鹿島･田中
江本が続いて西村と
山本メジャーのスピリット
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
(鈴木孝政、都裕次郎、川端泰博、宮下正己、鹿島忠、田中富生、江本晃一、西村秀嗣、山本昌広)
｢初代｣からただ一人選手として登場し続けてきた鈴木孝政は翌89年に引退し、｢燃えドラ｣で最後の登場となる。(｢往年の名選手編｣にも登場するが。)
そして逆に今回が｢燃えドラ｣初登場となったのは、｢投げるシーラカンス｣山本昌である。('88年は5年目)
30年も現役なのだから恐れ入る。
♪リリーフキャッチャー 大石だ
根性大宮･岩本だ
木俣･島谷･榊原
池田･島野のゲキが飛ぶ
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
(大石友好、大宮龍男、岩本好広、木俣達彦、島谷金二、榊原良行、池田英俊、島野育夫)
次作以降、｢燃えドラ｣にコーチは登場しない。
♪中尾がサードに滑り込む
ホームに帰せよ 小松崎
切り札豊田に 音･山田
意地の薫がまた決めた
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
(中尾孝義、小松崎善久、豊田誠佑、音重鎮、山田和利、仁村薫)
中尾孝義は捕手から外野手にコンバートされたが、翌年巨人にトレードされた。
ちなみに山田和利の息子は｢海賊戦隊ゴーカイジャー｣でゴーカイブルー/ジョー･ギブケンを演じた山田裕貴である。(キャラクターのモデルは高木守道で、名前は高木の出身校、県立岐阜商業から。)
♪キョジンもコイもサヨウナラ
敵は向こうの獅子･猛牛
狙い定めて優勝だ
星野監督の胴上げだ
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
がんばれがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ
巨人は前年、広島は一昨年の優勝チームであった。
6年ぶりの日本シリーズは、再び西武との対戦。リベンジに燃える中日だったが、返り討ちにされたのだった。
そして次の優勝まで11年間が空く。
次回｢燃えよドラゴンズ!!'91 (シングル･バージョン)｣