東日本大震災のボランティア活動として行われた「KIKKAKE BUS」(2012年)。これは、お金に余裕があるが時間がない社会人がお金を出し合い時間や体力はあるがお金がない若者、大学生などが活動者として現地に行き、ボランティア活動を行うというもの。

長野県内の信州大学、清泉女学院大学、県短期大学、看護大学の4大学の学生が集まって、いざ東北、陸前高田へ。

計画は学生自身が話し合って企画をねる。現地では毎晩密度の濃いミーディングが行われた。

 

防災カフェの様子

 

活動後、参加したメンバーで報告会を実施し4大学の学生による合同サークルとして長野県震災復興支援サークル Skipを立ち上げる。

Sは信州 kはきっかけ iは与える(impart)pはプロジェクト。

 

会の目的は

①長野と東北のつながりを継続させる

 実際には東北ツアーを毎年実施。

 大型バスやレンタカーを借りてオール自費による2泊3日のツアー。

 南三陸、浪江町、気仙沼、仙台などを訪問。

②防災活動

 ワークショップの開催や様々な防災活動の場に参加。体育館での避難所体験。

 冬合宿や当事者から話を聞く会などを開催。

③一人でも多くの学生にボランティアのきっかけを作る

④風評被害の防止

 学祭でわかめうどんを販売。南三陸のわかめを仕入れて販売するなど。

⑤重く考えず学生としてできることを考えて行く

 

現在会の運営は、班ごとの活動として、わかめ班、防災班、パンフレット班を置き、企画を2〜5人で立てて実施している。

月2回定例会を開催。メンバーは100人ほど

栄村でも活動を継続。小滝集落を定期的に訪問。14世帯が8世帯になり、ヒトが少なくなり地域を維持することが難しくなった。学生が訪問することを楽しみにしてもらい米作りや道普請を手伝う。また夏祭りや古道ウォーク、筍を食べる会などにも参加し村人と交流を続けている。

《米窪くん》

人の役に立ちたくてSkipに入会した。時間のある大学生時代に何か役に立てることをしたかった。現地に行けなくてもできることもあるが、現地を見ることは大切。

 

《福岡くん》

卒業したら愛知に行く。愛知でも何かできると思う。関わり続けたい。この経験があるから震災が万が一起きた時に何かできる自分であると思う。東北ツアーが一番印象にあるが、現地に行けば何も思わない人も変わるだろう。

 

《根元さん》

東日本の時自分は中3だった。何もできなかった。大学生になったら、何かやろうと思っていた。

 

今後の課題としては、卒業する人と新入する人・・・人が変わっていく中で、意識をつないで行くことが難しい。立ち上げから5年経過。継続していく力が必要。

活動としては、記録を残すことや対外的な付き合いを絶やさないこと、現地にいき、長野で活動できることを考え続ける。

夢として、Skipのメンバーが卒業して全国に散らばって全国的ネットワークができたらいい。